池や溝などに浮遊して生える、熱帯アメリカ原産の多年草。世界中に広く帰化しています。
茎はごく短く、葉はロゼット状につき、水中に根が伸びます。水面を覆うほどの群落を作ります。
花序は、高さ20cm〜30cmになります。葉間から茎をのばし、総状花序を出し、径約4cmの淡紫色の花をつけます。花被片6個のうち上側1個が大きく、紫色のぼかしがあり、その中心に黄色の斑点があります。雄しべは6個で、3個が長く、3個は短いです。花糸には、腺毛があります。花序全体が1日で開花し、翌日には茎の基部から倒れて水中に沈みます。
葉柄の中部が多胞質に膨らみ、浮き袋の役目をします。葉身は長さ5cm〜10cmの、広倒卵形〜倒卵状円形で、厚く、光沢があります。
観賞用、観賞魚飼育用に、金魚鉢や池で栽培されます。日本には、明治時代中期に観賞用として渡来しました。暖地の溝、水田、池などに増えて厄介な害草となっています。汚い水質の池を好み、水質浄化に利用する研究もされています。
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