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キカラスウリ


キカラスウリ

[和名・種類]

キカラスウリ

[学名]

Trichosanthes kirilowii var. japonica

[英名]

Chinese snake gourd, Chinese cucumber

[名前の由来]

黄烏瓜。果実が黄色に熟すカラスウリのこと。

[分布]

北海道奥尻島〜九州

[科名]

ウリ科カラスウリ属

[花色]

白色(果実:黄色に掲載)

[花期]

7月8月9月

[特徴・解説]

 やぶ、山野、林縁などに生える、つる性の多年草です。
 茎はつる状で、無毛で、越冬を繰り返し木質化することもあります。巻きひげで、他物に絡みます。
 葉は互生し、円状心形で、浅く3裂〜5裂し、先端は尖ります。表面にはやや短毛があり、濃緑色で、光沢があります。
 花は白色で、花冠が5裂し、縁はレース状に細かく裂けます。雄しべ3個は合着し、葯室がS字形に屈曲します。カラスウリに良く似ていますが、裂片の先端が広く、糸状裂片は短いです。夜開性で、夕方から開花し、翌朝の日の出後に閉じます。
 果実は長さ7cm〜10cmの球形〜広楕円形です。長さ3cm〜5cmの果柄の先端にぶら下がります。9月〜11月、黄色に熟します。果実はカラスウリより大きく、種子にはカラスウリのような帯はありません。
 雌雄異株です。雌株は多数の果実をつけた後、枯死することがあります。
 根や種子は、薬用に使用されます。根は大きな塊根となり、デンプンから作る天瓜粉・天花粉(てんかふん)は、あせもに効果があります。果肉は甘味があり、食べることができます。若い果実や若い葉も、食用になります。

[観察・感想]

 キカラスウリの果実の写真です。
 カラスウリはどこでも普通に見かけることができるのですが、キカラスウリはレアですね。あまり見かけることがありません。三浦半島内でも普通に生えているのですが、個体数はカラスウリよりもかなり少ないみたいです。私の生息範囲内では、キカラスウリはほとんど生えていないみたいです。
 カラスウリが多く、キカラスウリが少ない理由って、どうしてなんだろう・・・。三浦半島ではほとんど生えていませんが、オオカラスウリなどもあったりします。オオカラスウリは、南方系のカラスウリのようです。
 外見的な特徴を見ると、キカラスウリは茎や葉に毛が少なく、光沢があるし。果実は大型になるので。カラスウリよりも、沿岸部に生える特徴があるのかなって気がするんだけど。実際の分布を見てみると、キカラスウリが沿岸部に多いってわけでもないみたいです。

[写真撮影]

2008年10月28日

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