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三浦七福神巡りで、恵比寿様のお寺です。とくにここの恵比寿様は、金光恵比寿(きんこうえびす)と呼ばれています。
浄土宗のお寺で、金田山円福寺といいます。本堂は昭和7年の再建です。本尊は阿弥陀如来で、厨子の中には運慶作と伝えられる三浦地蔵尊を祀っています。像高97cmの寄木造り、玉眼嵌入です。衣のひだも鮮やかで、ふくよかな顔、慈悲の眼が輝いています。
遠い昔のある夜のこと、金田湾の海上に光るものを通りがかりの漁師さんが見付けました。これを怪しんで舟を寄せて拾い上げたところ、黄金に輝く恵比寿像でした。大漁満足の瑞兆と喜んで、持ち帰って草庵を建ててお祭りしました。
そしてその草庵には、村人がこぞってお参りにきました。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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うわさを聞きつけた旅の僧侶がやってきて、
「この地の相を観ずるにまことに寿の海、福の田なり。海の幸を護るにこの恵比寿尊あり。よろしく五穀豊穣を司る地蔵尊を勧請すべし。しからば、この里の栄ゆること量りなかるべし。」
と、地蔵尊を恵比寿尊とあわせて祀るように村人に告げました。
そして村人は、1548年(天文17年)、鎌倉光明寺の伝設大和尚を招いて開山とし、草庵を現在の地に移して金田山円福寺としたと伝えられています。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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無学はボクは、山田と読んでしまいましたが、金田山と読むようだ・・・(^^;)。あー、お恥ずかしい。
現実的な話になりますが、黄金に輝く恵比寿像が海から上がるということは、考えられないことでしょう。あくまでも伝説上での話の域を出ることはありませんね。深海調査船は世界中の海底を調べていますが、神仏を発見したという話は聞かないし。
ただ、沿岸で暮らす漁師さんたちにとっては、日常生活にも困るような生活をしていた時代には、海からの漂着物は貴重なものでした。流木などは薪炭などに、陶器などの食器類、船上で使われていた道具など。
こういったものは、生活用品として使われていたようです。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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立派な鐘楼ですねー。本堂の再建時に、同時に建てたのかな?
伸び上がるように無数に並ぶ地垂木がとても印象的でした。たぶん、地垂木だと思うんだけど、間違ってたらスマン(^^;)
時を告げる鐘ですが、近年では大晦日の除夜の鐘くらいしか突かなくなりましたねー。騒音などのほかにも、鐘が痛むとか、鐘を突く人が忙しいとか、色々な理由があるものと思われます。
鐘じゃなくて、太鼓を置いてあることもあります。地域の伝統や文化などによって、違うみたいです。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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この鐘は、上の写真の梵鐘に吊り下げられた鐘じゃないよ。本堂脇に置いてある、少し小さな梵鐘です。
この鐘は、第二次世界大戦中に、日本国内の金属不足が原因で供出した物です。それが溶かされることなく、約60年ぶりに帰ってきました。
現在は、参拝者の幸福を祈念して、自由に鐘を鳴らせるようになっています。
ただし、自由だからといって、あまりガンガン叩いたりはしないように(^^;)。軽くコンコンと叩きましょう。力任せにガンガン叩くと、罰が当たるぞー。てかたぶん、住職さんに怒られる・・・
個人的には、この鐘を叩いて、今の日本の平和の大切さを感じて欲しいなぁ〜。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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日本人にとって、一番馴染み深い仏様がお地蔵さんだと思います。
こちらは古い六地蔵ですね。きっと江戸時代に作られたものだと思います。やっぱり古いものには、味がありますねー。
六地蔵は、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上のどこに行っても救いの手を差し伸べてくれる、六道救済のためのお地蔵様です。
きっとボクは、地獄に堕ちるんだろうなぁ(TωT) |
写真撮影:2007年08月23日 |
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こっちは新しくした六地蔵。風化を防ぐために、屋根付きです。個人的には、古い六地蔵の方に保存のための屋根を付けてあげて欲しいんだけど・・・
六地蔵の石仏は室町時代のころから作られるようになりました。そして、江戸時代になると各地に広まり、さまざまな形状をしたお地蔵様が作られるようになりました。
古い方の六地蔵は、専門的には舟形墓石浮彫り地蔵っていうのかなー。新しい六地蔵は延命地蔵っぽいけど、別石六地蔵っていうのかな? |
写真撮影:2007年08月23日 |
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境内の入り口付近で出迎えてくれる、七福神の石像たちです。階段を登ったりするのが大変なので、ここで参拝を済ませちゃう人も多いみたいです。
おめでたい七福神といわれていますが、由来ははっきりとしていません。室町時代末期から福徳長寿を祈って、民間信仰として根付いてきたと考えられています。
七福神は一般的に、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋の七神です。
恵比寿はイザナギノミコトの第三子、大黒天・毘沙門天・弁財天はインドの神様、福禄寿は中国の道士、寿老人は老子、布袋は弥勒。日本、インド、中国の三ヶ国の神様です。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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卵塔がたくさん立ち並んでいました。卵塔は、別名を無縫塔と呼ばれたりもします。卵みたいなのが乗っかっている石塔は、どれもこれも卵塔です。
奥のほうには、やや大きな宝篋印塔が立っています。
説明などもなかったし、石に刻まれた文字を読んだりもしなかったので、詳しいことはわかりませんが。たぶん、歴代住職さんのお墓なのではないかなーと思います。 |
写真撮影:2007年08月23日 |
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