山号は別覆山(べぺさん)、長井寺(ちょうしょうじ)といいます。
浄土宗のお寺で、鎌倉の光明寺の末寺になります。本尊は阿弥陀如来です。
開山は僧の金光、1182年(寿永元年)の創建です。かつて長井寺のあった場所は、現在では経塚と呼ばれています。
寺伝によれば、1333年(元弘3年)、僧・周居のとき、別覆山に移転・改宗しました。1547年(天文16年)、光明寺の僧・天達が再建しています。1737年(元文2年)、僧・硯冏のとき、寺を漆山に移しました。
1516年(永正13年)、小田原北条氏と三浦道寸の戦火に見舞われ焼失してしまい、現在の長井寺の正面に当たる別覆山に移転しました。
その後、村から出た火災によって観明寺とともに焼失してしまい、現在地に移転しました。
伝説では、かつて別覆山には別覆太郎(べぺたろう)と別覆次郎(べぺじろう)という兄弟が住んでおり、三浦一族に従っていました。1516年(永正13年)、小田原北条氏の三浦攻めで攻撃され、防戦する兵の数が足りず、藁人形を山上にたくさん並べて兵が多くいると装いました。
しかし、ある日、子守りが山上に多数の藁人形があることを北条方に伝えてしまい、たちまちのうちに砦は落とされてしまい、別覆兄弟は戦死してしまいました。
戦が終わった後、村人は2人の兄弟を別覆山に葬り供養したと伝えられています。
三浦半島観光地図:横須賀市長井:サイロ
三浦半島観光地図:横須賀市長井:観明寺
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