ヤブコウジ栽培-2006年08月04日-

[和名・種類]

ヤブコウジ

[学名]

Ardisia japonica

[英名]

Japanese ardisia

[名前の由来]

藪柑子。ヤブの中に生育し、果実や葉がコウジに似ているため。
別名、ヤマタチバナ。赤い実を山のミカンに見立てたもの。
別名、ジュウリョウ（十両）。マンリョウ、センリョウに対して付けられたもの。

[分布]

本州以南、朝鮮半島・中国・台湾

[科名]

ヤブコウジ科ヤブコウジ属

[花色]

白色

[花期]

７月・８月

[特徴・解説]

　照葉樹林の林床や、温帯林（落葉広葉樹林）の林床に生える常緑小低木。
　地下茎を伸ばして繁殖し、茎は直立してほとんど分枝せず、高さは10cm〜20cmになります。微小な粒状の毛が密生します。
　前年枝の葉脇に、経5mm〜8mmの白色花を下向きに数個つけます。花冠は5裂し、裂片は広卵形で、腺点があります。雄しべは5個あり、葯は狭卵形で暗紫色の斑点が並びます。葯の間から、花柱が長く突き出ます。
　葉は互生し、茎の上部に3個〜4個が輪生状につきます。葉身は長さ4cm〜13cm、幅2cm〜4cmの長楕円形です。先端は尖り、基部はくさび形で、表面には光沢があり、縁には細かい鋸歯があります。
　果実は直径5mm〜6mmの球形の核果です。秋に赤く熟します。
　庭木や鉢植えとして古くから栽培され、多くの斑入り品種や、変わり葉の品種があります。正月の飾り物としても使われます。茎や葉にはベルゲリンを含み、利尿作用があり、咳止めにも使用されます。果実はかすかに甘味があります。

[観察・感想]

　とりあえず一安心といったところでしょうか、ツボミが開花してくれました。これで果実が実ればいいなーってところです。自家受粉できるのかどうか、違うヤブコウジの株から受粉しないと結実しないのかよくわかりませんが、とりあえず筆を使って人工授粉させておきました。１粒くらい、赤い果実が付けば良いなーなんて思っています。
　僕の地元では、雑木林の中に入ると、たまに生えている植物です。簡単に見付かるってわけじゃないけど、自生しているので、果実を取ってくれば実生で育てることも可能かもしれないですね。
　ヤブコウジってこんな花が咲くんですねー。花を見たのは始めての経験です。

[写真撮影]

2006年08月04日