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疲労骨折


疲労骨折ってどんな病気?

繰り返す微細骨折

 

イメージ画像 通常では1回の負荷だけで骨折を起こさない程度の外力が、正常な骨の同一部位に反復して加わることによって骨組織の結合の中断を起こし、最後には明らかな骨折を生じさせるものを疲労骨折と呼びます。
 疲労骨折は、スポーツ活動に多い、走る、跳ぶなどの同さを繰り返し行うことで骨に微細な骨折が生じます。その骨折が自然に修復する前に再び同じ動作を行うことで、微細骨折が連続してしまいます。このため、エックス線写真で確認できるほどの大きさになった骨折のことです。


疲労骨折の原因は?

マラソンが多い

 

イメージ画像 疲労骨折の原因となるスポーツで際立って多いのは、マラソン、ランニングです。
 スポーツによる疲労骨折の発生部位は疾走やジャンプを繰り返すスポーツ種目における下肢の荷重骨(かじゅうこつ)に発生します。脛骨(けいこつ)、腓骨(ひこつ)、大腿骨(だいたいこつ)、骨盤(こつばん)、中足骨(ちゅうそくこつ)、足根骨(そくこんこつ)などに発生し、とくに脛骨に多発し、全疲労骨折の約50%を占めます。
 下肢骨以外の種目ごとの好発部位は、ゴルフ・ボート・野球では肋骨骨折(ろっこつこっせつ)、野球・やり投げでは肘頭骨折(ちゅうこつこっせつ)、剣道では鎖骨骨折(さこつこっせつ)、ソフトボールでは尺骨骨折(しゃっこつ骨折)などが良く知られています。


疲労骨折の症状は?

慢性的な痛み

 

イメージ画像 運動部などで常にスポーツを行っている成長期の児童や学生が、外傷がないのに下腿の慢性的な痛みを訴えます。
 疼痛は繰り返し行っている動作に関連して起こります。
 運動によって悪化し、安静にすると改善しますが、次第に軽快しなくなっていきます。

局所の圧痛

 

 知覚的な所見として特徴的なものは、局所の圧痛です。
 普通は熱を持ったり、赤くなったりすることはありません。しかし、小児や高齢者には認められることがあります。
 局所に腫れ・腫脹(しゅちょう)、しこり・硬結(こうけつ)が認められることがあります。特に足には多くみられます。


疲労骨折の診断は?

エックス線検査

 

イメージ画像 おもな症状は罹患部の疼痛ですが、疲労骨折の診断は必ずしも容易ではありません。疲労骨折の初期には、単純エックス線写真には異常所見が認められないことが多いためです。医師は疲労骨折を疑ったら、定期的にエックス線写真を撮影して経過を観察します。
 エックス線所見の変化は、症状が発生してから2週〜6週の時期に認められます。
 圧痛点をマークし、その部位を中心に2方向の撮影を行います。
 疲労骨折の典型的な所見は、最初に骨膜反応(こつまくはんのう)がみられます。次に骨膜仮骨(こつまくかこつ)となって、やがて紡錘状(ぼうすいじょう)に肥厚していきます。

骨シンチグラフィ

 

 エックス線検査で明らかになる前に、骨シンチグラフィでの早期診断が可能です。
 テクネシウムという物質は骨新生中の骨芽細胞(こつがさいぼう)に取り込まれるので、その様子を見ることで骨折部位を容易に確認できます。
 エックス線写真では認められない異常も100%映し出してくれますので、疲労骨折診断の決め手になります。


疲労骨折の治療法は?

安静にすることから

 

イメージ画像 疲労骨折の治療は、通常保存的に行われます。ただし、疲労骨折の中には難治性のものもあり、こうした症例では手術を行うこともあります。
 エックス線写真で骨折線がみられる時は、ギプスによる固定が必要になります。
 仮骨形成がみられる時は、1ヶ月〜2ヶ月間、スポーツを禁止するだけで自然治癒します。


疲労骨折の予防法は?

同じ運動を繰り返さない

 

イメージ画像 単調な練習の繰り返しがもっとも危険です。
 毎日、同じ練習を繰り返さず、下肢の筋力増加やストレッチを十分に行いましょう。

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