外用療法の長所は、症状の消失や環境への菌の散布の抑制が早いこと、全身的な副作用がないことです。短所は、連日の塗布が必要で面倒臭いこと、不快感、身体的ハンディキャップなどのために適切に塗布できないこと、塗布しても塗り残しがあることなどです。
外用薬には多数の種類があり、イミダゾール系、アリルアミン系、ベンジルアミン系、チオカルバミン系、モルフォリン系などに分類されます。最近の薬剤は、共通して白癬菌に対する抗菌力が強くなるとともに、皮膚での貯留性、浸透性も良くなり、有効性が高まっています。用法は1日1回が基本で、入浴後か就寝前に塗るのが一般的です。
外用薬の基剤としては、クリーム剤、軟膏剤、液剤、ゲル剤があります。もっとも多く使用されるのがクリーム剤で、使用感も良く、安全性も比較的優れています。軟膏剤は安全性は高いのですが、べとつくなど使用感の点で問題があります。液剤とゲル剤は使用感が良く、薬剤浸透性も優れますが、ジクジクとした浸軟部(しんなんぶ)、びらんやただれの局面では刺激感をともなうことがあります。
外用薬の副作用で多いのは、一時刺激と、接触アレルギーです。
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