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常染色体優位性遺伝による病気 |
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常染色体優位性遺伝(じょうせんしょくたいゆういせいいでん)によって発病する、神経変性疾患です。
常染色体は男女が共通に持っている22対の染色体です。男女の性差はなく、優性といっても優れているという意味ではなく、表面に現れやすいという意味です。
常染色体優位遺伝様式をとる病気は非常に多くの種類があり、500種以上の病気が知られています。 |
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ゆっくり進行する |
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徐々に発症し進行する舞踏運動と呼ばれる異常運動と、痴呆や人格変化が特徴です。 |
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35歳〜50歳で発症 |
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有病率は100万人に4人程度です。多くは、35歳〜50歳で発症します。
ハンチントン舞踏病は、脳の線条体(せんじょうたい)、とくに尾状殻(びじょうかく)と呼ばれる神経細胞の変性と脱落がみられます。大脳半球、とくに前頭葉(ぜんとうよう)が萎縮します。
特定疾患の治療対象疾患のひとつで、医療費の補助が受けられます。 |
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舞踏病症候群 |
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身体がダンスをしているように動く病気は、ハンチントン舞踏病だけではなく、ハンチントン舞踏病も含めて舞踏病症候群と呼ばれています。
シデナム舞踏病(小舞踏病)は子供に起こる急性の舞踏病で、急に怒りっぽくなったり、手足と胴体がくねったように動き、しかめ面も見られます。リウマチ熱が原因であることが多く、数ヶ月以内に回復します。
レヴァイン・クリチュリー症候群(有棘赤血球性舞踏病)は、舞踏病と共に唇や舌を噛む行動もみられます。赤血球が棘のある形に変形している先天性の病気です。
この他、高齢で発症する老人性舞踏病、良性遺伝性舞踏病などがあります。 |