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急性緑内障と慢性緑内障 |
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緑内障の症状には、急激に眼圧が上昇し、眼の痛みや頭痛、吐き気など、激しい症状を起こす急性緑内障。ほとんど自覚症状のないまま病気が進行してしまう、慢性緑内障とがあります。 |
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急性緑内障 |
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急性緑内障は、時間が経過すると治りにくくなるので、すぐに治療を開始します。まず、眼圧を下げる必要があります。 |
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慢性緑内障 |
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患者さんの多くは、慢性緑内障です。
瞳の色、痛み、充血などの自覚症状がほとんどないまま進行し、視力低下も最終段階まであらわれません。そのため、患者さんが病気を自覚することが難しく、治療の開始が遅れてしまうことが多いです。
慢性緑内障の唯一の自覚症状は、視野の一部が見えなくなるところができる視野欠損ですが、普通は2つの眼で物を見ているため、進行するまで気が付かないことが多いです。
しかし、定期的に検診を受けていれば、視野が十分広いうちに、緑内障による視神経の障害を見つけることが可能です。 |
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検査技術・治療技術の進歩 |
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最近では、眼圧検査、隅角検査(ぐうかくけんさ)、視神経の検査によって、早期発見が可能になりました。
治療法も進歩し、かなりの患者さんで視野障害の進行を防ぐことができるようになりました。
緑内障によって障害を受けた視神経は、治療を受けても回復することはありません。すでに失ってしまった視野も回復しません。早期に発見し治療を行い、進行を防ぐことが大切です。 |
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緑内障の進行過程 |
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緑内障の視野障害の進行は、大きく分けると、初期、中期、後期の3つに分類することができます |
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初期 |
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眼の中心をやや外れたところに、見えない点(暗点)ができます。
自分自身では、異常に気が付くことはありません。 |
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中期 |
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暗点が拡大し、見えない範囲の視野欠損が広がり始めます。
この段階になっても、片方の目によって見えない範囲が補われるため、異常に気が付かないことが多いです。 |
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後期 |
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見える範囲が狭くなり、視力も悪化し、日常生活に支障をきたすようになります。さらに放置しておくと、失明してしまいます。 |