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脊椎圧迫骨折


脊椎圧迫骨折ってどんな病気?

脊椎の圧迫骨折

 

イメージ画像 脊椎圧迫骨折(せきついあっぱくこっせつ)とは、脊椎の椎体(ついたい)が骨折を起こして潰れてしまう病気です。
 骨粗しょう症がある高齢者によくみられ、多くの場合は胸椎(きょうつい)から胸椎と腰椎(ようつい)の移行部(第11胸椎、第12胸椎、第1腰椎)にかけて起こります。スポーツ外傷、転落によって発生する若年者の脊椎圧迫骨折は、まれなケースです。

骨粗しょう症・くる病・骨軟化症など

 

 骨粗しょう症のある高齢者では、比較的軽い力が加わっただけ、もしくはほとんど外傷が加わらなくても、自然に椎体の骨折が起こることがあります。
 このほか、くる病、骨軟化症(こつなんかしょう)、腎性骨異栄養症(じんせいこついえいようしょう)などのような代謝性の骨の病気によって、骨の強度が低下している場合に骨折が起こることもあります。


脊椎圧迫骨折の原因は?

骨粗しょう症がもっとも多い

 

イメージ画像 もっとも多くみられるのは、骨粗しょう症が原因で起こるものです。

高齢女性の背中

 

 高齢女性の背中が丸くなっていく老人性円背(ろうじんせいえんぱい)は、胸椎に自然に起こった多発性圧迫骨折が原因です。

尻餅や咳でも

 

 高齢者が室内で尻餅をついたくらいの軽い外傷で背中の痛みを訴えたら、脊椎圧迫骨折を疑ってみる必要があります。
 いちじるしい骨粗しょう症がある場合は、咳をした程度でも骨折してしまうことがあります。


脊椎圧迫骨折の症状は?

強い痛み

 

イメージ画像 骨折が起こった部位に、痛みを訴えます。
 急性期には、寝返りや前屈みさえもできないほどの激しい痛みを訴えます。

こうすると痛みが強くなる

 

 圧迫骨折を起こした脊椎のあるところの背中に、棘突起(きょくとっき)が飛び出したようになり、そこを軽く叩くと痛みが増強します。この症状は、叩打痛(こうだつう)と呼ばれます。
 また、前屈みによって痛みが増強します。


脊椎圧迫骨折の診断は?

エックス線検査

 

イメージ画像 単純エックス線撮影の側面鏡を見ると、腹側にあたる脊椎の椎体前方が、潰れたくさび型に映し出されます。
 ただし、ガンなどの悪性腫瘍が転移したために起こる圧迫骨折もあるので、正確な診断が必要です。

血液検査・CT・MRI

 

 診断を確定するため必要に応じて、血液検査、CT、MRIなどの画像検査を行います。


脊椎圧迫骨折の治療法は?

神経症状がなければ

 

イメージ画像 脚の痛み、しびれなどの神経症状をともなわない、骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折の場合、2週間〜3週間、安静にすると、痛みは次第に軽くなっていることが多いです。
 簡単な腰椎固定バンドなどで固定し、痛みが軽くなるまでベッド上で安静にします。

寝たきりにならないように

 

 高齢者の場合、長期間ベッドで安静にしていると、呼吸器や尿路系の感染を起こしたり、認知症が発生することがあります。
 ほかにも、急速に脚の筋力が低下し、起立・歩行ができるようになるまで、さらに長期間を要するようになることもあります。
 痛みが軽くなったら、コルセットを巻いたまま、画像検査や痛みの状態に応じて、起きて、歩く練習を開始します。
 しかし場合によっては、骨が癒合(ゆごう)しないこともあり、骨が後々、脊髄や馬尾神経(ばびしんけい)を圧迫し、麻痺を起こしたり、排尿・排便の障害を起こすこともあるので、注意して経過をみていきます。

手術

 

 脊髄損傷が認められた場合、手術的治療が検討されます。


脊椎圧迫骨折の予防法は?

転ばないこと

 

イメージ画像 もっとも大切なことは、転ばないことです。
 そのためには、日頃からできるだけ散歩などの運動をして筋力をつけ、外に出てさまざまな刺激を受け、はつらつとした気分を保つことです。

外出しましょう

 

 室内に閉じこもってばかりいると、年齢を重ねるにつれて、運動能力や反射神経が減退するばかりでなく、骨粗しょう症も進行してしまいます。


脊椎圧迫骨折かなと思ったら?

整形外科へ

 

イメージ画像 圧迫骨折が起こったら、まず整形外科の専門医の診察を受けるようにしましょう。治療だけではなく、生活における適切なアドバイスを受け、これからの生活に生かすようにしていきましょう。

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