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ハッチョウトンボの成虫


ハッチョウトンボ
[和名・種類]

ハッチョウトンボ

[学名]

Nannophya pygmaea

[英名]

Weeping love glass

[名前の由来]

八丁蜻蛉。江戸時代の草本学者大河内存真がシーボルトに贈った『蟲類写真集』に、矢田鉄砲場八丁目にのみ発見さられ、と記載されたことから。矢田鉄砲場八丁目は、現在の愛知県名古屋市東区大幸町付近。
別名、コアカネ。

[分布]

本州〜九州、中国南部・台湾

[科名]
トンボ目トンボ科
[体色]
オス:赤色、メス:黄色
[時期]
5月・6月・7月・8月・9月・10月
[特徴・生態]

 平地、丘陵地、休耕田の日当たりの良いミズゴケの生える湿地に生息する、トンボの仲間。
 体長は16mm〜21mm、後翅長は13mm〜15mmになります。日本で最小のトンボで、世界的にも最も小さな種類の一種です。黄色で、黒色と褐色の斑紋があります。オスは成熟すると全身が紅赤色になり、黒色班があり、翅の付け根は橙色になります。メスは黄色で腹部が太く、褐色と黒色の斑紋があります。翅は透明で翅脈が粗く、前翅の三角室は前辺が折れているため四角形を示します。
 食べ物は、他の昆虫を捕えて食べます。
 幼虫は、楕円形のヤゴです。体長は約9mmで、腹先に尾(えら)はありません。
 生活型は、卵→幼虫→成虫の不完全変態(半変態)を行います。羽化後はあまり移動しないため、出現初期にはさまざまな成熟過程の個体が混生します。
 越冬形態は、幼虫です。
 産卵形態は、単独で、湿地の水面を、腹端で連続打水して産卵します。メスの産卵中、オスは飛んだり止まったりして見守ります。
 日本国内での分布は局所的で、開発によって個体数は減少しています。

[観察・感想]

 ハッチョウトンボの成虫の写真です。
 とっても小さな赤トンボで、体長は約2cmくらいしかありません。日本で一番小さなトンボで、世界でも最小の部類に入るトンボです。小さすぎて、存在に気が付かなかったりするくらいです。
 身体が小さいので、環境の変化に弱いのかもしれません。現在、個体数がかなり減少しています。局所的にしか分布しておらず、そういった地域でも開発によって生息環境が失われつつあります。ハッチョウトンボの生息を守るための活動を行っている地域もあります。
 現在では、とても珍しいトンボとなっています。
 名前の由来も変わっています。「ハッチョウ」といえば「八丁味噌」を連想してしまいますが、八丁味噌とは関係がないみたいです。八丁目で発見されたので、ハッチョウトンボなんだとか。変わった名前の由来を持つ昆虫ですよね。

[写真撮影]

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