ホトトギスガイ

[和名・種類]

ホトトギスガイ

[学名]

Musculista senhousia

[英名]

Asian mussel

[名前の由来]

杜鵑貝、時鳥貝。殻表の模様がホトトギスの羽の模様に良くにていることから。

[分布]

日本各地、朝鮮半島・中国

[科名]

二枚貝綱ウグイスガイ目イガイ科

[特徴・生態]

　潮間帯から水深30mの、内湾や汽水域の泥底に生息するイガイの仲間。
　殻長は2cm〜3cm、殻高は約1cm、幅は約1.2cmになります。卵形で、殻頂部はよくふくらみ、質は薄いです。腹縁は少し内曲して両殻の間に足糸開口があります。表面は緑褐色で、ホトトギスの羽に似た模様があります。殻皮は黄緑色〜黒紫色で光沢があります。内面は真珠光沢を持つ青白色です。
　食べ物は、濾過摂食食性で、デトリタスやプランクトンを海水と共に吸い込んで食べます。
　岸壁など硬い地物に足糸で付着します。ときに大発生し、互いに足糸で絡み合って砂粒と共にマット状になり、砂泥底表面を被うこともあります。世界各地の温帯域に侵入し、海外では外来種としても扱われています。寿命は約2年です。

[観察・感想]

　ホトトギスガイの貝殻の写真です。
　海岸に打ち上げられた、ホトトギスガイの貝殻です。砂浜の海岸よりも、堤防があったり、川が流れ込んでいたり、波消しブロックが設置されていたりする海岸に、打ち上げられていることが多い貝殻です。特に、近くに河口があるような場所で、打ち上げられていることが多いかな。砂浜が続く海岸や、岩礁の海岸では、あまり見かけないような気がします。
　綺麗な海岸よりも、ちょっと汚い海岸の方が、多いかもしれないです。
　大発生するし、海外では厄介な外来種として扱われたりもしますが。貝殻は、意外と綺麗なんですよ。艶があってピカピカとしているし、縞模様があるし、内側も光沢があるし。それに、薄い貝殻だから、内側からにも縞模様が透けて見えるくらい薄いので、綺麗なんですよ。
　わざわざ探さなくても、普通に見付けることができる貝殻なんだけどね。

[写真撮影]

2008年10月21日