センニンソウ

[和名・種類]

センニンソウ

[学名]

Clematis terniflora

[英名]

Sweet autumn clematis

[名前の由来]

仙人草。果実の花柱を仙人のヒゲにたとえたことから。

[分布]

北海道〜九州

[科名]

キンポウゲ科センニンソウ属

[花色]

白色（つぼみ：緑色に掲載）

[花期]

７月・８月・９月

[特徴・解説]

　日当たりの良い道端や、林、川岸の荒れ地などに生える、つる性の多年草。
　茎は基部は木質化し、無毛で長く伸び、他物に絡みつきます。
　葉のわきから円錐花序を出し、経約2cm〜2.8cmの花弁状の白い4萼片をつけます。花弁はなく、上向きに咲き、中心には多数の雄しべと雌しべがあります。
　葉は長さ3cm〜7cmの卵形〜卵円形の小葉3個〜7個からなる奇数羽状複葉です。小葉は厚くやや光沢があり、形は変化が多いです。葉柄は他物に触れると、長く伸びて絡み付きます。
　果実は長さ7mm〜8mmの扁平な卵形のそう果です。花後、雌しべの花柱が約3cmほど伸び、白色の羽状の毛が密生します。種子は風に乗って運ばれます。
　有毒植物です。葉や茎の汁はプロトアネモニンが含まれ、刺激が強く皮膚炎の原因になります。漢方では根を威霊仙と呼び、利尿、鎮痛などに用います。

[観察・感想]

　センニンソウのつぼみの写真です。
　つぼみの写真ですが、すでに花が咲いていますね。開花間近のつぼみです。あと数日で、綺麗な花を咲かせてくれると思います。
　センニンソウって雑草なんですが、綺麗な花を咲かせてくれる植物です。つる性の植物だし、白色の花を咲かせるので、遠くから見るとノイバラの花かなって勘違いすることもあります。たくさんの花を咲かせてくれるので、見ているだけでも良いものですね。
　でも、綺麗な花にはトゲがあるのと同様に、綺麗な花を咲かせるセンニンソウには毒があるのです。もちろん、毒があるので食べることはできません。つる性の植物で繁殖力が旺盛なのに、素手で茎を切ったりすると、植物の汁が皮膚に付着してかぶれたりするんですよ。だからなのか、あんまり草刈りする人もいないみたいで。綺麗に咲いたセンニンソウの花、見かける機会が多いですね。
　身近な雑草の中では、綺麗な花を咲かせる植物です。結構、良い香りがする花なんですよ。でも、増え過ぎると草刈り作業が大変になってしまう植物でもあります。

[写真撮影]

2008年09月07日