ムラサキシキブ

[和名・種類]

ムラサキシキブ

[学名]

Callicarpa japonica

[英名]

Japanese beautyberry

[名前の由来]

紫式部。果実の美しさを紫式部にたとえたことから。ムラサキシキミが転訛したとする説もあります。
別名、ミムラサキ、コメゴメ。

[分布]

日本各地

[科名]

クマツヅラ科ムラサキシキブ属

[花色]

淡紫色

[花期]

６月・７月・８月

[特徴・解説]

　山野の林内やふちなどに生える落葉低木。
　幹は下部で枝を分け、灰褐色になります。高さは2m〜3mになります。樹皮は灰褐色です。枝も灰褐色で、はじめは細かい星状毛がありますが、のちに無毛になります。皮目は楕円形でやや長いです。冬芽は裸芽で、頂芽は長さ1cm〜4cm、側芽は長さ5mm〜10mmの紡錘形で、長さ2mm〜5mmの柄があります。葉痕は1個で突出します。
　葉のわきから集散花序を出し、径5mmほどの淡紫色の花を多数開きます。花冠は長さ3mm〜5mm、上部は4裂し、裂片は平開します。雄しべは4個、雌しべは1個です。
　葉は対生し、先のとがった長卵形です。長さは6cm〜13cm、幅は2.5cm〜6cmになります。基部は狭いくさび形になり、縁には細かい鋸歯があります。両面とも無毛で、裏面には淡黄色の点が散在します。
　果実は直径3mm〜4mmの球形の核果です。10月〜11月に美しい紫色に熟し、萼片は5裂します。
　観賞用に庭などによく植えられているものは、たいていコムラサキシキブです。果実が白色に熟すものを、シロシキブと呼びます。

[観察・感想]

　ムラサキシキブの果実の写真です。
　植物図鑑を見るたびに思うのですが、ムラサキシキブなんて、良い名前が付けられたものですねー、感心してしまいます。こんなに良い名前が付けられる植物って、めずらしいんじゃないかなって気がします。ヘクソカズラがかわいそうに思えてしまいます。
　そしていつも思う、名前負けしていると・・・
　ムラサキシキブは、駄菓子のような果実をつけます。梅味の仁丹とかみたいな、そんな感じの果実です。ムラサキシキブの果実は食べられるのか、食べられないのかというと。いちよ、食べることができます。野鳥はムラサキシキブの果実が好きなようで、果実が熟すと食べるみたいです。果実の味は、熟していれば、ちょっとだけ甘い程度で、あまり味はありません。食糧難になったら、昆虫を食べるよりは、木の実を食べる方を選ぶと思うので、そういった時代がくれば食べるかもしれない・・・
　ムラサキシキブの木の実を採ってきて、植木鉢で育ててみようかなーと思っているのですが。なぜかわかりませんが、発芽したことがありません。熟していないのかもしれない。食べて味を確かめて、熟しているかどうか調べてみないといけないのかな・・・

[写真撮影]

2008年10月28日