1770年ごろ、ウォルフ宣教師はカナダ東部の半島ラブラドール海岸でとても珍しい変わった石を発見しました。ギラギラと照り付ける太陽のもと、悠然と飛び交う大型の黒いアゲハチョウの羽根を思わせるような石でした。動かすとグレーのボディカラーの上に、青色〜緑色の変化を見せます。
発見された地名から、ラブラドール地方の石、ラブラドライトと命名されました。クロアゲハの羽根を思わせる輝きは、ラブラドール効果と呼ばれています。ラブラドライトはムーンストーンの仲間になります。
残暑とは言え、暑い日差しのもとを悠然と飛び交うような姿には、ある種の驚嘆さえ感じさせる宝石です。洗練された存在感を与えてくれる石です。
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