中央アジア〜地中海沿岸地方原産の球根植物。
赤褐色の膜質の皮を被った鱗茎を持ち、春に広披針形の葉を2枚〜3枚出します。
花茎を伸ばし、その先端に美しい大形の花を上向きに1個つけます。花は内外の花被片を各3枚持ち、雄しべは6個、柱頭は3裂します。
正確な原産地は不明ですが、トルコで栽培されていたものが16世紀にヨーロッパに渡り、オランダを中心に品種改良が行われました。現在では多数の園芸品種が生まれています。日本国内では、新潟県、富山県を中心とした日本海沿岸で球根栽培が盛んです。
植え付けは9月下旬〜10月頃に行い、砂質土壌が適しています。花の後、葉が黄変したころに球根を堀り上げて陰干しします。
花壇や切り花用に向くダーウィン系は花茎が約60cmになる高性で、4月頃に咲きます。早咲き系は一重咲きと八重咲きがあり、矮性で鉢植えに向きます。ダーウィン系と早咲き系の2系の交配によって生まれたトライアンフ系は両者の中間性です。晩成種としてはコテージ系、ユリ咲き系などがあります。花被片に切れ込みがあって平開するパロット系はダーウィン系の変種です。 |