視診後に、血液検査、尿検査、心電図検査、胸部単純エックス線撮影、胸部CT検査などを行って診断を確定します。
意識レベルの低下した患者さんの場合、頭部外傷の合併、外傷性ショック、出血性ショックなどが疑われるため、血圧の変動、呼吸数、呼吸の深さ、努力呼吸、胸郭の変形に注意します。
皮下の触診で雪を手で握ったブツブツという握雪感(あくせつかん)があれば、皮下気腫であり気胸を疑います。
胸郭の呼吸運動で吸気時に陥没し、呼気時に膨らむ奇異呼吸があれば、多発肋骨骨折によるフレイチェストであり、肺挫傷をともなっている場合が多くなります。
頸静脈の怒張(どちょう)が強ければ心タンポナーデ、緊張性気胸(きんちょうせいききょう)など、急性循環・呼吸不全が疑われます。 |