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転移しやすく予後が悪い
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悪性黒色腫は、腫瘍が小さくても、肺、肝臓、脳、骨、リンパ節、皮膚に早期に転移しやすく、予後のきわめて悪い病気です。
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4つの型
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皮膚原発の悪性黒色腫は以下の4つの型に分類されます。しかし、いずれの型にも分類できない症例もしばしばあります。
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悪性黒子型
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高齢者の露光部、とくに顔面に好発します。
黒褐色の斑状皮疹と呼ばれる悪性黒子(あくせいこくし)として初発し、次第に拡大したあとに盛り上がりを生じてきます。
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表在拡大型
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白人でもっとも多くみられる病型です。比較的若年者でも発症し、背部や下肢などに好発します。
近年では日本人でも表在拡大型の増加傾向にあります。その原因としては、生活様式の変化、戸外スポーツの隆盛、衣服のスタイルの変化、オゾン層破壊による紫外線照射量の増加などが指摘されています。
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末端黒子型(まったんこくしがた)
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ホクロのガンといえば、アシの裏、指先が連想されるほど、日本人では最多の病型です。
爪部に発生した時は黒色色素線状となり、進行すると爪が破壊されてしまいます。
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結節型
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日本人では末端黒子型に次いで多い病型です。しみ出しなどはなく、ドーム状に盛り上がっています。
悪性黒子型、表在拡大型、末端黒子型では、まず表皮に沿って水平方向に、その後、垂直方向に増殖していくのに対して、結節型は水平方向への拡大がみられないため、見た目には小さくても病気が進行してしまっていることがあります。
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肛門部にはも
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肛門部の悪性黒色腫は、痔疾患にともなって偶然に発見される場合があります。腫瘍が大きくなると、痛み、出血、しこりなどの症状がみられます。鼠径部(そけいぶ)に硬いリンパ節を触れることもあります。
治療法は、ほかに転移がみられなければ、鼠径リンパ節郭清をともなう直腸切断術、または局所切除術が行われます。
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