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健康的な生活を |
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肺結核の治療法は、化学療法が導入される以前は、大気、安静、栄養療法が主流でした。最近は、良い薬剤の開発によってこれらの療法の重要性は減少しました。
しかし、過労や、生活の乱れが発病のきっかけになることもありますので、今でも健康的な生活を維持することは大切になってきます。 |
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薬物療法がメイン |
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現在では、治療のメインは薬物療法が行われます。
痰の結核菌検査、胸部エックス線検査、副作用などを考慮して、使用する薬剤を選択します。 |
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結核治療には決められた基準があります |
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薬剤名 |
略称 |
使用方法 |
イソニコチン酸ヒドラジド
リファンピシン
硫酸ストレプトマイシン
エタンブトール
カナマイシン
カプレオマイシン
エチオナミドorプロチオナミド
エンビオマイシン
ピラジナミド
パラアミノサリチル酸塩
サイクロセリン |
INH
RFP
SM
EB
KM
CPM
TH
EVM
PZA
PAS
CS |
内服
内服
注射
内服
注射
注射
内服
注射
内服
内服
内服 |
病気が発見されたときの治療法は、厚生労働省によって定められた結核医療の基準に従って行われます。
喀痰検査が陰性で、感染性がなく活動も中等度と考えられる場合は、1番、2番、3番のいずれかの治療法を行います。
喀痰検査で結核菌が陽性で、病巣の活動性が高く、感染性も高い場合は、2番、3番のいずれかの治療法を行います。
初感染で、特に病変が軽度の場合は、イソニコチン酸ヒドラジド(INH)を単独で治療します。
以前、治療を受けたことのある人が、再び排菌したときには、薬剤への耐性がない場合は初回治療時と同じ治療をします。いずれかの薬剤に耐性がある場合は、抗結核薬のうち、以前使わなかった薬を3種類選んで使用します。 |
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イソニコチン酸ヒドラジド(INH)、リファンピシン(RFP)の2剤併用で、6ヶ月〜9ヶ月間治療をします。 |
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イソニコチン酸ヒドラジド(INH)、リファンピシン(RFP)に、硫酸ストレプトマイシン(SM)、またはエタンブトール(EB)の3剤併用で6ヶ月間治療後、イソニコチン酸ヒドラジド(INH)とリファンピシン(RFP)の2剤併用で3ヶ月〜6ヶ月間治療をします。 |
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イソニコチン酸ヒドラジド(INH)、リファンピシン(RFP)、ピラジナミド(PZA)に、硫酸ストレプトマイシン、またはエタンブトール(EB)を加えた4剤併用で2ヶ月間治療し、その後、イソニコチン酸ヒドラジド(INH)とリファンピシン(RFP)の2剤併用、またはイソニコチン酸ヒドラジド(INH)、リファンピシン(RFP)、エタンブトール(EB)の3剤併用で4ヶ月間治療します。 |
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外科的治療をすることも |
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結核の治療法は、現在では内科的な薬剤療法が基本となっていますが、ときには外科療法を行わなければならないこともあります。
化学療法を行ったにもかかわらず排菌が続く場合や、喀血が続く場合には外科療法を検討します。 |