原因となっている肺疾患の治療を行いながら、利用剤、血管拡張剤を使って、右心不全の治療も同時に行います。
低酸素血症は肺血管の抵抗を上昇させ、肺性心を悪化させる要因となるため、慢性呼吸不全を合併している患者さんには、在宅酸素療法を行います。ただし、不用意に多量の酸素吸入を行うと、血液中の二酸化炭素が溜まりすぎて呼吸が止まってしまうことがあるので、注意が必要です。
痰を出して空気の出入りをよくすることも大切となります。
右心不全に対しては、右心室にかかっている負担を軽くするために、フロセミドなどの余分な水分を尿として排泄させる利尿薬、ジゴキシンやジギトキシンなどの心臓の働きを強くする強心薬、マレイン酸エナラプリル(レニベース)、ロサルタンカリウム(ニューロタン)など、血管拡張薬を使用します。
風邪や急性気管支炎が慢性肺性心の誘因となることもあるので、注意しましょう。
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