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消化管とは |
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消化器は、胃や腸はもちろん、食物を取り込む口(口腔)や栄養素を貯蔵・加工する肝臓なども消化器に含まれます。消化器のうち、食物や水分の通り道となる部分が消化管です。
消化管は口腔にはじまり、咽頭、食道、胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)大腸、肛門までを指し、全長は約6mになります。 |
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大腸・象徴の粘膜に炎症 |
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大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患と呼びます。クローン病も、この炎症性腸疾患のひとつです。
回腸末端部に後発する慢性肉芽腫(まんせいにくげしゅ)の疾患ですが、小腸のほかの部位、大腸、胃なども冒します。また、消化管以外では、とくに皮膚、関節、肝臓、眼にも病変をおこします。 |
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欧米の先進国に多い病気 |
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この病気は、ヨーロッパやアメリカなど先進国に多く、日本での発病率は10分の1程度ですが、増加の傾向にあります。有病者数は毎年1,500人前後、増加しています。
発病はあらゆる年齢層におよびますが、20歳代に最も多く見られます。男性と女性との比率は約2:1で、男性に多い病気です。 |
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症状のコントロールが大切 |
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潰瘍性大腸炎との病変の違いは、クローン病では小腸に病変が及んでいること、炎症の広がりがびまん性ではなく、非連続性(区域性)で、深さも粘膜からしょう漿膜(しょうまく)に達する全層性炎症であることなどです。
クローン病に対する根治療法はなく、治療の目的は急性期のコントロールと、再発予防ですが、多くの場合は再発と緩解(かんかい)を繰り返します。 |
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病名は |
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1932年にニューヨークのマウントサイナイ病院の内科医クローン先生らによって限局性回腸炎としてはじめて報告された病気です。先生の名をとって、クローン病と呼ばれています。 |