根本的な治療法はない
慢性胃炎の本態は萎縮性の変化なので、根本的な治療法はありません。
胃がんや大きな潰瘍などがないことが確認されたら、症状に合わせた対症療法が行われます。
対症療法
軽い症状の場合、市販の胃薬で様子を見ます。
もたれ感、不快感などの胃の不定愁訴には、胃の運動を改善する薬剤や、胃の粘膜を保護する薬剤が処方されます。
吐き気、上腹部痛などが強いときは、急性胃炎の治療と同等に制酸剤やH2ブロッカーなどが処方されます。
慢性的な胃の重苦しさや不快感には、急性胃炎に用いられる薬はあまり効果がありません。最近では、胃の運動を調律する薬が効果的なこともあります。
ピロリ菌の除菌
最近では、ピロリ菌の除菌が注目を集めています。
国立がんセンターを中心とする日本の臨床試験によって胃粘膜の萎縮の改善が認められたことから、日本ヘリコバクター学会のガイドラインでは除菌をすることが推奨されています。 |