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 子供の糖尿病

子供の糖尿病ってどんな病気?
小児糖尿病
  イメージ画像 15歳未満に発症した糖尿病のことを、『小児糖尿病』と呼びます。インスリンの注射が必要なタイプが多いことから、独立して扱われます。
基本的には成人の糖尿病と同じ
   基本的に、大人の糖尿病と同じです。
 しかし、心身の成長期に発症するため、独特の問題を抱えることが多くなります。

子供の糖尿病の原因は?
1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)
  イメージ画像 子供に非常に多いタイプの糖尿病は、1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)があります。
 日本では、1万人に1人強くらいいると考えられています。
 なんらかの原因によって、膵臓(すいぞう)のインスリン産生細胞が障害されるために発症する糖尿病です。
 原因は遺伝的要素の他に、環境因子、免疫応答の異常などが複雑に絡み合って発症すると考えられていますが、はっきりとしたことはまだわかっていません。
 生涯にわたってインスリン注射が必要になります。
2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)
   近年、子供にも急増しているのが2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)です。
 肥満と密接な関係があると考えられています。大人の社会を反映し、子供の世界にも、過食、運動不足、ストレスなどが浸透している結果と考えられます。
 インスリン注射は必要ありませんが、血糖値が高い場合には一時的に使用することもあります。

子供の糖尿病の症状は?
症状は非常に多様
  イメージ画像 子供の糖尿病の症状の発現は非常に多用で、個人差が大きいことで知られています。子供の表現力や、親の注意力に差があることにもよります。
具体的な例
   今まで活発だった子供が、急に元気がなくなり、あまり遊ばなくなったりします。イライラしたり、学業成績が低下することで気が付くこともあります。
 次第に昼も夜も頻繁にトイレに行くようになり、寝小便をするようになります。
 食欲は旺盛で、多量の飲食物を摂りますが、体は痩せ細っていきます。
発育障害や情緒障害
   他にも、小さい子供では、発育障害や、情緒障害などで気が付くこともあります。

子供の糖尿病の治療法は?
治療は一生涯
  イメージ画像 1型糖尿病、2型糖尿病に関わらず、治療は生涯続ける必要があります。
 子供にとっての生涯に影響を与えるので、血糖値を良好な範囲に保ち、糖尿病の合併症を予防することが、大切になります。
 安易な民間療法に惑わされずに、必ず専門医に受診し、指導を受けましょう。
間違った治療法は死の危険も
   1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)は、インスリン注射が生涯必要です。
 誤った治療法や民間療法によっては、成長や発育に障害が生じたり、時には死にいたる危険もありますので注意してください。
血糖値のコントロールは大人よりも難しい
   一般的に子供の糖尿病は、大人の糖尿病に比べて、血糖値が変動しやすく、血糖値を下げることも困難な場合が多いです。
大人よりもきめ細かい対応を
   子供の成長期と重なるため食事療法が難しく、集団生活に慣れていないことや、自我が確立されていないことなどによって社会的なトラブルが発生しやすく、治療を長期にわたって続けることが困難な場合が多いです。
 大人以上に、多様で、きめ細かい対応が必要になります。
食事療法は成長を把握しながら
   子供の適切な食事量は年齢x100+1000キロカロリーとされています。肥満児では、この20%〜40%減が望ましいとされています。
 食事療法は子供の成長、発育に応じて、適宜変更していきます。
運動療法は簡単
   子供にとって食事療法は苦痛を感じますが、運動療法は自然で楽な方法です。
 屋外で、のびのびと遊んでいればよいとされています。
 インスリン注射を受けている子供は、激しい運動では低血糖になることがあるので注意してください。

子供の糖尿病との付き合いかたは?
精神的な影響が心配
  イメージ画像 糖尿病そのものによる症状よりも、精神面が問題になることがあります。
 長期治療への欲求不満、将来への不安など、子供への精神的・情緒的不安定をもたらすことが多々あります。両親にも同様の傾向が見受けられます。
 また、現在の日本では、学校などで周囲の理解と協力が十分に得られないことも問題になります。
 このようなことが原因となり、家に引きこもりがちになったり、過保護になったりすることがあります。
サマーキャンプやファミリーキャンプ
   全国には、小児糖尿病のためのサマーキャンプやファミリーキャンプを主宰している団体もあります。専門医を通じて参加してみるのも良いでしょう。
 子供たち同士で交流を深めたり、尿糖や血糖の自己管理方法を勉強したり、自信や希望を与えてくれる場となっています。
 
給食への配慮も
   学校で十分な協力体制がとれている場合は、糖尿病手帳などを活用して、給食などにも配慮することが可能となります。
体育や遠足、修学旅行
   時間割表で事前に体育の時間を確認し、低血糖を起しやすい時間帯と被っていれば食事を摂らせるようにしましょう。倦怠感が強い場合は休ませるようにしましょう。
 遠足では運動量を事前に確認し、担当の栄養士と相談して食事量と食事を調整してあげる必要があります。食事、血糖測定器、インスリン注射器など担当の先生に事前に預けておきましょう。
 修学旅行などでは、低血糖による発作対策として個室では寝ないようにしましょう。担当の先生に事前に説明をし、必要なものを預け、紹介状を持参させます。

糖尿病参考サイト
参考ページ
  家庭の医学:糖尿病とは?
家庭の医学:糖尿病網膜症とは?
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