アブラゼミの成虫

[和名・種類]

アブラゼミ

[学名]

Graptopsaltria nigrofuscata

[英名]

Large brown cicada

[名前の由来]

油蝉。ハネが油に濡れたような茶色で、灰褐色の斑紋が縞状に入っていることから。油が煮えたぎるような声で鳴くことから。

[分布]

日本各地

[科名]

カメムシ目セミ科

[体色]

茶色

[時期]

７月・８月・９月

[特徴・生態]

　森、林、街中、果樹園、公園などで普通に見られるセミ。
　体長は36mm〜38mm、翅端までは約60mmになります。前胸背の赤褐色は顕著ですが、暗化してはっきりしないものや、全体が赤褐色を帯びるものもいます。成虫の寿命は2週間〜3週間になります。
　幼虫は、終齢幼虫では大きな前脚を持ちます。孵化した幼虫は地中に潜り、木の根の汁を吸って育ちます。4齢幼虫以上になると、前足は土を掘るのに適応して、大きなシャベル状になり、土の中を活発に動き回ります。6年〜7年後、夕方頃に地上に出て羽化します。
　越冬形態は、卵、または幼虫です。
　食べ物は、樹液です。
　生活型は、卵→幼虫→成虫の不完全変態（小変態）を行います。卵は枯れ木や幹に産み付けられて越冬し、翌年の6月頃に孵化します。
　鳴き声は、昼頃から午後にかけて、ジリジリジリと鳴きます。
　幼虫、成虫ともに樹液をエサとしますが、ナシ園やリンゴ園に大発生して、害を及ぼすこともあります。日本では誰もが知っている普通種ですが、外国では翅に色のあるセミはめずらしい種類とされています。

[観察・感想]

　セミの昆虫図鑑、なんだかアブラゼミばっかりになっちゃったなぁ(＾＾；)。大きくて目立つというのもあるけど、やっぱり個体数が一番多いのかな？逆に他のセミは少なくなってきたような気がする。ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシなどは、あまり見かけなくなりましたねー。
　クマゼミはまだそれほど多くないみたいです。一番大きなセミらしいので見てみたいんだけど、まだ個体数は少ないらしいです。クマゼミが増えると、今度はアブラゼミが減っちゃうのかなぁ〜？
　アブラゼミを観察してみると、クモの巣のようなものが付着していることが多いんですよー。これって羽化するときに体に付くのかな？それとも本当にクモの巣なのかな？この写真のアブラゼミにもクモの巣みたいなのが付着しているし。
　翅の色も不思議なんだよなー。筋が黄色っぽいのと、緑色っぽいのとがいるんだよ。

[写真撮影]

2007年08月27日