普通は庭や畑などで栽培される、多年草。道端や土手などに自生しているものもあります。
茎は直立し、高さ60cm〜90cmになります。地下茎を長く伸ばして増えます。
葉の腋から長い花柄を出し、淡黄白色の径約1.5cmの花を下向きに付けます。花冠は平開し、5浅裂し五角形状になります。中心部は淡緑色で、全体に白い毛が多く生えます。花糸は葯の背面に付いています。
葉は互生し、時には節に2個ずつ付いて対生しているかのように見えます。長さ5cm〜12cm、幅3cm〜9cmの広卵形で、縁には大きな鋸歯があります。
果実は橙色に熟す、直径1cm〜1.5cmの液果で、小さな種子が多数入っています。花が終わると萼は大きく膨らみ、長さ4cm〜6cmになり、液果を包みます。秋まで放っておくと、脈だけが残ります。
東京の浅草寺では、毎年7月に開かれるほおずき市は、夏の風物詩となっています。根を乾燥させたものを酸漿根(さんしょうこん)と呼ばれ、咳止めや利尿薬に使用されます。果実の中身を抜き、口に含んで鳴らすと、玩具になります。株分け、挿し芽、実生などで増やすことができます。日本には、古い時代に渡来したと考えられています。 |