当時の日本政府の中では、「満韓交換」を行おうという意見もありましたが、イギリスと同盟して韓国での権益を守ろうという主張が主流でした。日本はロシアに満州からの撤退を要求しながら、三国干渉を契機として開戦の準備を進めていました。その軍備の中心が、戦艦、装甲巡洋艦それぞれ6隻ずつを中核とする「六・六艦隊」の建設でした。ロシア海軍を撃破し、制海権を得て、補給路を確保することが目的でした。
ロシアの満州占領に反発していたイギリス・アメリカが日本を支持し、フランスは同盟を結んでいたロシアを支援しました。
ロシア側が撤退の条件として、満州における独占的な権益を要求し、朝鮮にも手を伸ばしていることが判明しました。日本政府はついに、「事態遂に放任を許さず」という声を挙げます。 |