疫病などの災厄が集落に入ることを防ぐための呪術的な行事で、古くは「シメキリ」、「シメハリ」とも呼ばれました。
千葉県旭市太田にも同様の風習が伝わっており、「オシメオロシ」と呼ばれています。
長井荒井では、氏神様の住吉神社の例祭と荒井の祭礼テンノウサマ(天王様)の祭りに合わせて、5月15日に行われてきました。
現在では、5月第二土曜日、熊野神社の11月15日の熊野神社例大祭に合わせて行われるようになりました。
かつては、疫病が流行した時にも、道切りが張られていました。
しめ縄作りは、道切り当日に荒井町内会館前の広場で行われます。雨天の日は、近隣農家の倉庫で行われます。
午前7時に集合し、各家から1人ずつ約30人が参加して作業します。基本的に男性の仕事です。しめ縄は1時間〜2時間で完成し、他の人は住吉神社の草刈りや掃除を行い、御神楽の準備をします。
住吉神社入り口などに張る大注連縄が3本、道切り用が3本です。材料のワラは、地元でコメ作りをしている農家が提供し、ワラで作った刀剣、ヘビ、鼻緒のない片方だけの草履、木製のサイコロを吊り下げます。サイコロとヘビはばくち打ちとヘビが村に入ってこないように、草履は魔除け的意味を持っています。
古い注連縄は海に流して供養されます。
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