建立趣意
浦賀に黒船が現れ、鎖国の夢を破られた幕府は、ここ横須賀の地に製鉄所を建設し、近代海軍の創設を企画した。
その後、明治維新により明治政府が樹立され、政府は、西欧諸国に比し一世紀以上の遅れを取り戻すべく、我が国の近代化に着手した。
特に海軍の整備が重要視され、日清及び日露両戦役を経て、わが国の海軍は次第に整備充実され、世界三大海軍国の一つとして、その地位を占めるに至った。
こうした近代海軍の創設及び成長という歴史の流れの中において、横須賀はその最枢要基地として、かつての一寒村からわが国屈指の軍港都市となり、発展を遂げることになった。
しかしながら、その海軍も昭和20年の太平洋戦争終結と共に80年に亘る歴史を閉じることになった。
海軍終息から50年という節目に当たる本年。明治以来太平洋戦争終結までこの地にあった日本海軍の歴史、並びに太平洋戦争において亡くなられた多くの人々を偲びつつ、またわが国の永遠の平和を希求するため、この記念碑を建立する。
なお、本記念碑は全国の海軍関係者及び有志から寄せられた浄財によるものである。
平成7年11月17日
海軍の碑建立委員会 |