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頭痛や吐き気 |
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頭全体、時に前頭部、後頭部などに頭痛が起きます。
同時に、吐き気、嘔吐、首の後ろが凝る、などのいわゆる髄膜刺激症状(ずいまくしげきしょうじょう)が現れます。痙攣、意識障害なども起こります。
出血の仕方や、出血量によって、症状の現れ方が違います。 |
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突然の頭痛 |
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頭痛の第一の特徴は、突然起こり、その頭痛が続くことです。
突然とは、何時何分何秒に頭痛が起きたとか、部屋を出て3歩歩いたら頭痛が起きたというほど、突然に起こります。
瞬間的にビリッと痛んですぐにやみますが、またしばらくするとビリッと痛む頭痛は持続してはいないので、突然頭痛が起きたとしてもくも膜下出血ではありません。 |
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今までに経験したことのない痛み |
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頭痛の第二の特徴は、今までに経験したことのないほど強い頭痛です。
しかし、始めに軽い頭痛が前駆症状として突然起こり、少したってから強い頭痛が起こることもあります。 |
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出血の量が多いと・・・ |
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出血の量が多い場合には、意識障害や呼吸障害が強く、昏睡から覚めないまま死亡することもあります。
とくに重症の場合には、病院にたどり着く前に亡くなってしまう人もいます。 |
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出血の量が少ないと・・・ |
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出血量が少ない場合には、意識障害がないか、あっても数分で意識が回復し、医師の診察を受けなくても元気になります。その後、いわゆる「ぼんのくぼ」と呼ばれる首筋の痛みや、頭全体の痛み、吐き気が続きます。
出血量がごく少量の場合には、これらの症状をたんなる風邪や胃炎の症状と間違えてしまうこともあります。 |
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重症になりやすい |
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破裂する脳動脈瘤の場所によっては、脳の中に血腫を作り、片麻痺(かたまひ)が起こることもあります。言葉が出なくなったり、言葉は出ても意味を介さない失語症が起こることもあります。
くも膜下出血は、始めはたとて軽症であっても、すぐに再出血を起こしやすく、さらに重体になってしまいます。 |
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脳血管攣縮 |
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くも膜下出血の発症後2週間以内には、脳の動脈が細くなる脳血管攣縮(のうけっかんれんしゅく)という状態が続きます。このため、脳の血流が減少し、片麻痺、正常水圧水頭症(せいじょうすいあつすいとうしょう)などの神経症状を起こします。
再破裂と脳血管攣縮は、くも膜下出血の予後を左右する重要な因子です。 |