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臨床症状から |
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頑固な便秘と、著しい腹部膨満が特徴です。先天性で小児期、思春期以降に発症することもあります。 |
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直腸指診 |
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先天性では、直腸内は空虚で、その口側に糞便が貯留します。
後天性機能的では、直腸に便を触れます。 |
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エックス線検査 |
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腹部単純エックス線検査では、腸閉塞の像がみられます。結腸内に多量のガス像が見られ、横隔膜が挙上されています。
精密検査としては、肛門から腸の中に造影剤を入れてエックス線撮影をする注腸造影検査や、直腸の内圧を測定する検査を行います。直腸肛門内圧測定をすると、内肛門括約筋が緩む直腸肛門反応がみられません。 |
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直腸生検 |
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確定診断には、直腸の組織を一部とって顕微鏡による生検を行い、神経節細胞がないことを証明する必要があります。
直腸粘膜生検を行いアセチルコリンエステラーゼ染色をすると、活性を示す神経線維束の異常増殖がみられます。 |
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区別の必要な病気 |
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巨大結腸症と区別する病気には、生まれながら肛門や腸が閉塞している鎖肛(さこう)、先天性腸管閉鎖症、腸が腸の中にはまり込んでしまう腸重積などがあります。 |