タイアザミのつぼみ

[和名・種類]

タイアザミ

[学名]

Cirsium nipponicum var. incomptum

[英名]

-

[名前の由来]

大薊。大きなアザミのこと。
別名、トネアザミ（利根薊）。関東地方に多いことから。

[分布]

関東地方〜近畿地方

[科名]

キク科アザミ属

[花色]

紅紫色

[花期]

９月・１０月・１１月

[特徴・解説]

　関東地方の草地、林縁などに生える、多年草。
　茎は直立し、上部で良く分枝し、高さ60cm〜150cmになります。白い髄があります。
　頭花は短い柄があり、紅紫色で、横向きか、やや下向きに咲きます。総苞は鐘状球形で、粘着しません。花冠は約2cmです。総苞片の先は太く長い刺になります。ナンブアザミに比べると、葉と総苞の刺が太くて長いです。花柄は普通は長いですが、イガアザミのように短縮して花が密集するもの、アズマヤマアザミのように葉腋に1個ずつ付けるものなど、変異が多いです。
　葉は互生し、長さ約30cmになります。基部で茎を抱きません。羽状に中裂して裂片に鋭く長い刺があります。ナンブアザミに比べると、葉の切れ込みが深く、葉や総苞片の刺が太くて長いです。根生葉は花期にはありません。
　果実には多数の羽毛状の冠毛があり、風によって散布されます。
　ナンブアザミの変種です。横須賀市産が剪定基準標本となっています。

[観察・感想]

　タイアザミのつぼみの写真です。
　タイアザミなのか、ノハラアザミなのか、イガアザミなのか・・・。どのアザミになるのか、見分けるのがとても難しいです。外見上では、この3種はとても良く似ているので。さらに、ノアザミも、とても良く似ています。外見の特徴から調べるのは、かなり困難です・・・
　とりあえず、ノアザミは春に咲く花なので、候補から除外しました。
　イガアザミは、名前の通りイガイガとしたアザミなのですが。どのくらいイガイガしていると、イガアザミになるのか。その見分けが、とても難しくて・・・。つぼみに付いているイガイガが、イガアザミだとクリのようにもっとイガイガとしていると思うので。トゲが長いっていうのかな。それで、イガアザミも除外しました。
　残るは、ノハラアザミとタイアザミ。この見分けは、さらに難しいです。三浦半島の分布では、タイアザミがもっとも多く、その次にアメリカオニアザミ。アザミはほとんどが、この2種になるって言われています。ノハラアザミはノハラと言う名前が付いているけど、三浦半島では山地に分布するらしい。写真を撮った場所は山地じゃないというのと、つぼみのイガイガが、ノハラアザミよりもイガイガしていると思うので。
　タイアザミかなーと判断しました。

[写真撮影]

2008年10月21日