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おもな療法 |
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症状に対する治療、原因の除去、再発や進行の阻止、膵臓の内分泌・外分泌の機能を補充する治療に分けることができます。 |
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急性増悪が起きたら |
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経過中に急激に悪化する急性増悪が起き、強い症状が現れた場合は、急性膵炎と同じ状態になっていると考えられるので、急性膵炎と同様の治療が必要になります。 |
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軽度〜中程度の症状 |
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急性増悪とまではいかないまでも、軽度〜中程度の症状の場合は、原因、あるいは誘因を極力避けることが必要になります。
つまり、食事やストレスなどの生活習慣の改善が重要になります。 |
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生活習慣の改善 |
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生活習慣の改善の具体例としては、節酒・禁酒を守ること。
脂肪分の多い食事は避け、脂肪量は1日40g以下に抑えること。
過食は避けること。
コーヒーを飲みすぎないこと。
香辛料の使用を制限すること。
心身の安静を保つこと。 |
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軽症の慢性膵炎 |
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腹痛が持続する場合は、鎮痛薬、鎮痙薬(ちんけいやく)などを使用します。
消化酵素薬、膵酵素阻害薬(すいこうそそがいやく)の経口投与も、軽症の患者さんには有効です。 |
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薬物療法 |
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膵機能の低下による消化吸収障害に対しては、消化酵素薬の大量投与が必要になります。胃酸分泌抑制薬も併用します。
膵性糖尿病では、コントロールが困難な場合が多く、一般にインスリン注射が必要になります。 |
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特種療法 |
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慢性膵炎での特種治療としては、膵石に対しては、ESWLと呼ばれる対外衝撃波結石破砕療法(たいがいしょうげきはけっせきはさいりょうほう)、内視鏡治療があります。
膵管狭窄や膵仮性嚢胞(すいかせいのうほう)に対しては、管を挿入して内容物を吸引するドレナージ治療などがあります。 |
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手術 |
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治療法の発達によって、慢性膵炎に対する外科的治療は以前に比べて少なくなりました。
ですが、頑固な疼痛がどうしても改善されない場合や、重篤な感染を合併した場合には、手術を行うことがあります。 |