多くは50歳代の男性で発症します。なんの前兆もなく、手足に力が入らなくなり、筋肉がやせていきます。何もしていないのに筋肉が自然にピクピクと動く筋繊維束れん縮で気付くこともあります。
内臓、心臓、物を考える力は障害されないのが普通です。寝たきり状態になっても、床ずれ、排尿障害、眼を動かす筋肉の障害が出にくいのも特徴です。
典型例では、片側の手か足の先に力が入らなくなり、次第に全身へと広がっていきます。手が扁平な感じになったり、足ではつま先が上がらなくなったりします。
口や喉の筋肉が障害されると、ろれつが回らずうまく喋れなくなります。食事でむせ込む嚥下障害(えんげしょうがい)、咳が出るようになります。
呼吸器が障害されると呼吸がしにくくなり、痰も出しづらくなります。人工呼吸器を用いなければ体内に二酸化炭素がたまり、意識がもうろうとして、やがて呼吸も止まってしまいます。 |