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サルモネラ食中毒・サルモネラ腸炎


サルモネラ食中毒の概要は?

おもな症状

 

下痢
腹痛
嘔吐
発熱

似ている病気

 

さまざまな食中毒、腸炎

起こりやすい合併症

 

敗血症


サルモネラ食中毒ってどんな病気?

自然界の存在するサルモネラ菌

 

イメージ画像 サルモネラ菌は自然界のさまざまな環境に生息しています。サルモネラ属は経口感染後、腸で繁殖して毒素を生産し、粘膜に炎症が生じて症状が現われます。
 とくに、ニワトリ、ウシ、ブタなどの家畜が腸管内にサルモネラ菌を保菌しています。これらの動物から生産される食品が、その糞便などを介してサルモネラ菌に汚染されると、食中毒の原因になります。
 細菌に汚染された飲食物で感染する以外にも、サルモネラ菌を保有しているイヌ、ネコ、カメ、ネズミなどのペットから感染することもあります。また、ゴキブリは保菌しているだけでなく、運搬もします。
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鶏卵

 

 サルモネラ菌は血清型別という方法で、約2500種に分類されます。
 その中でも、エンテリティディスという血清型の細菌による食中毒が、非常に多く起こっています。
 チフス菌とパラチフスA菌は感染力が強いだけでなく、経口感染したのち腸管壁で増殖し、血液中に入って発熱やその他の重い全身症状を起こすため、腸チフス、パラチフスとして別の病気として扱われます。
 原因食品は鶏卵であることが大半で、鶏卵を原材料とした生菓子や、二次感染による食中毒も良く起こります。

多発する季節と年齢

 

 サルモネラ食中毒が多発するのは、8月をピークとして5月〜10月です。しかし、年間を通じて発症がみられます。集団発生のほか、家族内発生、散発的な発生もあります。
 感染しやすのは5歳以下の幼児ですが、すべての年代の人に感染する可能性があります。


サルモネラ食中毒の症状は?

死亡することも

 

イメージ画像 下痢、腹痛、嘔吐、発熱をともなった急性胃腸炎です。汚染した食品を摂取してから、12時間〜48時間の潜伏期間を経て、発症します。
 潜伏期間、症状は、摂取した菌の量、患者さんの健康状態、年齢によって変化します。特に下痢の程度は軟便から水様便までさまざまで、血便になることもあります。嘔吐がない場合もあります。
 小児では比較的少ない菌量でも発症します。場合によっては激しい下痢、強い腹痛、血便などの重い症状を示すこともあります。痙攣やショック状態に陥ることもあります。
 小児に限らず、重症化すると腎不全敗血症などを起こして死亡することもあります。


サルモネラ食中毒の診断は?

菌の検出

 

イメージ画像 まず症状から感染を疑います。他の病原体でも同様の症状を起こすので、他の病原体による腸炎と区別する必要があります。サルモネラ食中毒と確定するためには、実際に患者さんの糞便などから原因となっている菌を分離することが必要です。
 原因となった食品を見つけるため、何を食べたかを調べることも重要です。


サルモネラ食中毒の治療法は?

軽症なら対症療法

 

イメージ画像 感染初期や軽症の場合、整腸剤や補液による対症療法を行います。約1週間で自然治癒することが多く、薬剤を服用せず、あるいは整腸剤を服用して経過を観察することも良くあります。
 下痢で脱水になることを防ぐため、下痢をしていても水分をとることがすすめられます。

重症では入院することも

 

 中等症から重症化した場合は、抗菌薬の投与による治療を行います。
 成人患者では多くの場合、ニューキノロン系の抗菌薬を使用します。
 脱水がひどければ、入院して点滴で水分を補い、抗菌薬の投与を行います。


サルモネラ食中毒かなと思ったら?

軽快しなければ受診を

 

イメージ画像 症状があって改善しないようなら、受診することをすすめます。特に食品関係者は受診するようにしてください。
 成人の場合は、内科、胃腸科、消化器内科、感染症科のいずれかを受診します。小児の場合は、小児科を受診するようにしましょう。
 市販の下痢止め薬、手持ちの抗菌薬は服用せず、受診するようにしましょう。

他の人に感染させないように

 

 ほかの人への感染を防ぐために、良く手を洗うようにしましょう。石鹸で十分に手を洗い、水道水で綺麗に洗い流すようにしましょう。
 症状が消えても、長期間、排菌が続くことがあるので、予防策を講じることが重要です。


サルモネラ食中毒の予防法は?

食中毒の予防

 

イメージ画像 食中毒予防の3原則は、「つけない、増やさない、殺す」です。つまり、「清潔、低温保存、加熱殺菌」です。これを守って、予防に努めることが大切です。
 食肉や鶏卵には菌が付着していることも多いため、加熱して食べるようにしましょう。

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