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問診と血液検査 |
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診断にはまず、詳しい症状の聞き取りを行う問診、聴診、触診、必要に応じて血液検査を行います。血液検査では、肝臓や胆道の酵素上昇や、胆道感染、胆道ガン(腫瘍マーカー)を検査します。 |
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さまざまな検査方法 |
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胆石症の検査・診断には、さまざまな検査方法があります。それぞれ一長一短がありますが、病院の施設や、医師がもっとも適切だと考える検査方法が選択されます。
区別すべき病気としては、上腹部痛を起こす胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃腸炎、膵炎、食道ヘルニア、逆流性食道炎、腎臓結石、虫垂炎(ちゅうすいえん)、腸閉塞、腹膜炎、虚血性心疾患(狭心症)、悪性腫瘍として胆嚢ガン、胆管ガンなどがあります。 |
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腹部超音波検査 |
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胆石症が疑われる場合は、腹部超音波検査を最初に行います。
腹部にゼリー状の液体を塗り、超音波を当てて、胆石があるかどうか、胆石の大きさ、胆嚢の壁の状態などを調べます。胆嚢結石の98%は、この検査で診断できます。
食事の影響を受けるため、絶食してからの検査になります。 |
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腹部CT検査 |
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腹部CT検査では、腹部内部の断面図の画像を撮影します。
胆石の大きさ、成分、位置、ガンの有無、ガンが周囲の臓器に広がっていないかなどを調べることができます。 |
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静脈性胆嚢造影検査 |
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造影剤を注射したあとで、胆嚢を撮影して、胆嚢の状態(収縮能)をみる検査です。
胆嚢の石を溶かす治療を決定する時に必要となる検査です。 |
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内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP) |
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内視鏡的逆行性膵胆管造影は、口から入れた内視鏡を十二指腸まで送り込み、胆管の出口から造影剤を胆管に流して撮影する検査です。
胆管の状態を詳しく知ることができると同時に、石を取り出す治療としても使われます。
胃カメラを飲む苦痛と、検査後に膵炎を起こすことがあります。 |
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経皮経肝胆道造影(PTC) |
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皮膚と肝臓に細長い針を刺して、胆嚢や肝臓の中の胆管を造影剤で映し出す検査です。 |
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磁気共鳴膵胆管造影(MRCP) |
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磁気共鳴膵胆管造影は、造影剤が不要で、リスクの高い場合でも胆管や膵管を映し出すことができる検査です。
苦痛がなく行えますが、この設備を整えている医療機関は限られています。 |
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超音波内視鏡検査(EUS) |
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超音波を発する装置を付けた内視鏡を、口から十二指腸まで送り込み、そこから超音波を当てて胆嚢や胆管を調べる検査です。
腸管ガスなどに邪魔されることなく、精度の高い鮮明な画像を得ることができます。
しかし、胃カメラを飲む苦痛がともないます。 |