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健康診断で見つかることが多い |
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多くの場合、出生後の定期的な乳幼児健康診断の時に、運動発達の異常で発見されます。
おもな症状としては、運動発達の遅れ、異常な運動と姿勢、胸郭(きょうかく)が変形して関節が硬くなる拘縮(こうしゅく)などがみられます。 |
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成長にともなう症状の変化 |
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重症の場合は、生後1ヶ月〜2ヶ月のうちに症状が現れます。中等症では、生後3ヶ月〜4ヶ月までは順調に発達しているようにみえますが、お座りの遅れで気付くことも多いです。
生後6ヶ月頃までは、首の座りが悪い、反り返りが極端に強い、哺乳が極端に下手などの症状で始まります。
それ以降になると、興奮時・緊張時に異常な姿勢をとったり、手足が動きにくく突っ張る、消えるべき反射が残っている、ハイハイやつかまり立ちができないなどがみられます。
学童期に入ると、二次的障害として脊柱(せきちゅう)の側弯(そくわん)、関節が硬くなり動きが制限されることが認められます。 |
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運動障害による分類 |
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運動障害の部位に応じて、以下のように分類されます。 |
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単麻痺 |
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障害が両手足のうちの一ヶ所の一肢(いっし)だけに起こります。 |
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片麻痺 |
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身体の左右いずれか片方に障害が起こります。 |
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両麻痺・対麻痺 |
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両側の上肢(両手のこと)と下肢(両足のこと)が同時に障害されます。下肢の障害の方が重い傾向があります。 |
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三肢麻痺 |
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障害が両手足のうち3ヶ所に起こります。 |
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四肢麻痺 |
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障害が両手足(四肢)に同程度に起こります。 |
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運動異常の性状による分類 |
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運動異常の性状によって、以下のように分類されます。 |
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痙直型(けいちょくがた) |
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手足を伸ばす反射が強くなり、両手足が突っ張りやすくなります。強剛型(きょうごうがた)と異なり、伸筋(しんきん)だけが硬く緊張します。 |
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アテトーゼ型 |
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両手足、顔面、首に、ゆっくりとした奇妙な動きの不随意運動(自分の意志によらない動き)がみられます。 |
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失調型 |
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協調運動および、平衡機能の障害です。バランスのとれた姿勢の保持や運動ができません。 |
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低緊張型 |
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運動性がなく、グニャグニャとした低緊張状態になります。 |
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混合型 |
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@〜Cの運動異常のいくつかが重なって起こります。 |
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分類不能型 |
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@〜Dの運動異常のどれにも当てはまらないタイプです。 |
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その他の症状 |
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知的障害が合併するとは限りません。てんかん、行動異常、情動障害、言語障害、知覚障害などの症状をともなうことがあります。 |