誰でも不安になって緊張すると、動悸がして、血圧が上がり、手に汗をかき、食欲がなくなります。このような体の変化も、病気そのものの症状と受け取られがちです。
また、隣の患者さんが吐くと、自分もつられて吐きそうになります。頭痛の話ばかり聞かされると、自分も頭が痛いような感じになります。これらは暗示によるものです。
たいていの人は、朝起きたばかりのときは体がだるく、頭も重く、腰も痛いのですが、仕事に追われるうちに注意が他のことに向けられ、体の調子も整ってきます。
病気を心配して静養ばかりしていると、不安による体の変化や暗示に加えて、注意や関心が体のことから離れないため、自覚的にありとあらゆる具合の悪さが感じられます。
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