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 クッシング症候群

クッシング症候群の概要は?
おもな症状
  中心性肥満(ちゅうしんせいひまん)
満月様顔貌(まんげつようふうぼう)
頸背部(けいはいぶ)の脂肪沈着
高血圧
性機能異常
男性化症状
月経異常
多毛
座瘡(ざそう)
音声低下
皮膚線条(ひふせんじょう)
皮下出血
耐糖能の低下
筋力低下
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
精神症状
似ている病気
  単純性肥満(たんじゅんせいひまん)
起こりやすい合併症
  糖尿病
骨折
尿路結石(にょうろけっせき)
感染症

クッシング症候群ってどんな病気?
クッシング医師が報告
  イメージ画像 アメリカの脳神経外科医ハーヴェイ・ウィリアムス・クッシングによって、クッシング病が初めて報告されました。
ホルモンの増加
   副腎皮質(ふくじんひしつ)で作られる副腎皮質ステロイドホルモンのひとつ、コルチゾールが増加しすぎるために起こる病気です。
 特徴的な身体所見があります。また、高血圧、糖尿病、骨粗鬆症、各種感染症など、さまざまな病気を引き起こす原因ともなります。
 治療のために、ステロイド薬を長期間服用している場合も、同様の症状があらわれます。
女性に多いまれな病気
   まれな病気で、全高血圧の患者さんの0.1%以下です。30代〜40代に好発し、女性に多くみられる病気です。
 副腎腺腫によるものが約50%、クッシング病が約35%です。

クッシング症候群の原因は?
腫瘍の刺激が原因
  イメージ画像 脳の下にある下垂体(かすいたい)に腫瘍ができ、そこから副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が過剰に放出されます。そのため、副腎皮質が刺激されて、コルチゾールが増加します。
 また、副腎皮質に腫瘍ができて、そこからコルチゾールが多く出る場合もあります。
クッシング病
   まれなケースでは、異所性ACTH症候群と呼ばれ、肺ガン膵ガンから、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されて生じる場合もあります。
 下垂体の腫瘍が原因となる場合を、特別にクッシング病と呼び区別します。

クッシング症候群の症状は?
特徴的な症状
   もっとも特徴的な症状は、手足が細くなっても、おなかは太り、顔がむくんで赤ら顔になります。
 腹部、太ももに赤紫色の皮膚の亀裂が生じることがあり、皮膚は軟らかく、アザができやすくなります。顔にはニキビが目立ち、高血圧や、糖尿病も合併します。
 男性の場合は、性欲の減退、ED・勃起障害。女性の場合は、月経異常やヒゲが生えてきたりします。子供の場合、身長の伸びが悪くなります。

クッシング症候群の診断は?
ホルモン量の検査
  イメージ画像 副腎皮質ステロイドホルモン(コルチゾール)が出すぎでいることを確認するために、血液中や尿中のコルチゾール、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)などを測定します。
 これらのホルモンは、健康な人でもストレスによって変動するので、さまざまな条件下でホルモンの変動に異常がないかどうかを検査する必要があります。そのための検査を、負荷試験と呼びます。
 副腎皮質ホルモン薬を投与して、副腎皮質の抑制の程度を判断したり、深夜の血中ホルモンを測定したりします。
腫瘍の検査
  イメージ画像 負荷試験などにより、異常が認められれば、クッシング症候群と診断されます。
 さらに、クッシング症候群の原因となっている腫瘍の有無を確認するために、下垂体のMRI、腹部のCT、MRI、核医学検査などが行われます。
ACTHの測定
   副腎腫瘍が原因のクッシング症候群の場合、下垂体ホルモンの副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が低下します。
 下垂体腫瘍が原因のクッシング病や異所性ACTH症候群の場合、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が上昇します。

クッシング症候群の治療法は?
手術で腫瘍を取り除く
  イメージ画像 クッシング症候群の原因となっている下垂体腫瘍、または副腎腫瘍を手術によって取り除きます。下垂体腫瘍の手術では、鼻の奥から手術を行うハーディーの手術が可能となりました。
 正常な副腎の働きが回復するまでにはかなりの時間が必要なため、手術のあと、数週間〜数ヶ月間にわたって、副腎皮質ホルモン薬を補充する必要があります。
 下垂体腫瘍が原因のクッシング病の場合、腫瘍を完全に取り除けないことがあります。この場合には、下垂体に対して放射線療法を行います。
補助的に薬物療法
   薬物による治療は、現在はまだ有効な治療法はありません。補助的な治療として用いられています。
異所性ACTH症候群の治療
   異所性ACTH症候群の場合、原因となっている腫瘍の治療を行います。
ステロイド薬が原因の場合
   ステロイド薬の服用が原因の場合は、可能なかぎり投与量を減らします。最終的に中止できれば、症状はおさまります。

クッシング症候群かなと思ったら?
精密検査を
  イメージ画像 糖尿病や高血圧があり、特徴的な身体症状が認められた場合は、内分泌系、代謝系の専門医を受診してください。精密検査を受けることをおすすめします。
偶然見つかることも
   近年、他の病気で行われたCTなどの検査中に、偶然に副腎の腫瘍が発見され、検査の結果、クッシング症候群と診断されるケースが増えてきています。
 明らかな身体症状がなくても、高血圧、糖尿病、骨粗鬆症などの原因となるので、この場合も専門医を受診してください。
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