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 咽頭炎

咽頭炎の概要は?
おもな症状
  咽頭痛
嚥下痛(えんげつう)
発熱
全身倦怠感
慢性咽頭炎の場合、長引く咽頭不快感、異物感
似ている病気
  急性扁桃炎(きゅうせいへんとうえん)
扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
咽頭潰瘍(いんとうかいよう)
伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)
咽後膿瘍(いんごのうよう)
慢性咽頭炎の場合、慢性扁桃炎、咽喉頭神経症
起こりやすい合併症
  急性鼻炎(きゅうせいびえん)
急性扁桃炎
リウマチ熱
急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)

咽頭炎ってどんな病気?
咽頭の炎症
  イメージ画像 咽頭は、鼻腔や口腔の奥にある管状の部分です。ここには、咽頭扁桃(いんとうへんとう)、口蓋扁桃(こうがいへんとう)、口蓋垂(こうがいすい)などがあります。
 咽頭炎とは、咽頭に起こった炎症のことをいいます。
 ただし、口蓋扁桃に強い炎症がある場合は、扁桃炎という別の病名で呼ばれます。
咽頭炎の種類
   咽頭炎には、さまざまな種類があります。
 大別すると、急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)、慢性咽頭炎(まんせいいんとうえん)、咽頭特殊感染症(いんとうとくしゅかんせんしょう)に分類できます。

咽頭炎の原因は?
急性咽頭炎の原因
  イメージ画像 急性咽頭炎の原因は、アデノウイルス、コクサッキーウイルスなどのウイルス。A群β溶血性連鎖球菌(えーぐんべーたようけつせいれんさきゅうきん)、インフルエンザ菌などの細菌の感染によるものが一般的です。
 一般的には、風邪の諸症状のうちのひとつで、ウイルス感染によっておこります。さらに続いて、細菌による二次感染も続きます。
 刺激性ガスの吸入などによる物理化学的な刺激が原因となることもあります。
慢性咽頭炎の原因
   慢性咽頭炎の原因は、急性咽頭炎が治りきらなかったり、タバコの煙、お酒などが慢性的に咽頭を刺激することによって起こります。
 内的因子、外的因子が大きく影響し、粉塵、ガス、喫煙、鼻の炎症などが影響して膿汁が咽頭に流れ込んだりして起こります。糖尿病、循環器障害などがあり、抵抗力が弱まっていると起こりやすくなります。小児よりも、成人に多い病気です。
咽頭特殊感染症の原因
   梅毒トレポネーマ、結核菌、ジフテリア菌など、特殊な病原体が原因となります。
 これらの感染症は減少傾向にありましたが、社会環境の変化などによって、近年、再び増加傾向にあり問題になっています。

咽頭炎の症状は?
急性咽頭炎の症状
  イメージ画像 急性咽頭炎は、咽頭の痛みが急激に現れます。その他、全身倦怠感、頭痛、発熱(38℃程度)などを伴うこともあります。頸部のリンパ腺が腫れることもあります。
 咽頭の粘膜は発赤しますが、細菌感染の程度が強いと、発赤の程度も強くなり、後壁のリンパ濾胞が腫れ、白い膿がつきます。粘膜が腫れることは少ないです。
 経過は、重い合併症がなければ、約一週間で治癒します。
慢性咽頭炎の症状
   慢性咽頭炎は、咽頭の不快感、異物感などが慢性的に続きます。それにともない、咳払いも増えます。
咽頭特殊感染症の症状
   咽頭梅毒、咽頭結核、咽頭ジフテリアなどがあります。咽頭特殊感染症では、症状は普通の急性咽頭炎や、慢性咽頭炎に似た症状があらわれます。症状だけで診断するのは困難です。

咽頭炎の診断は?
症状から容易に診断可能
  イメージ画像 多くの症例では、咽頭は発赤し、症状の経過から、通常の咽頭炎は簡単に診断することができます。
検査が必要なことも
   咽頭の発赤と共に、小さな水ぶくれ、それが破れたような病変がみられることがあります。このような症状は、ヘルパンギーナと呼ばれ、コクサッキーウイルスの感染が原因です。
 また、白色の病変、粘膜のただれたような症状がある場合は、特殊感染症や、癌(がん)との鑑別が必要となります。咽頭の分泌物、または組織を一部採取し、原因微生物の存在を検査する必要があります。

咽頭炎の治療法は?
普通はうがいと解熱鎮痛剤
  イメージ画像 こまめにうがいを行い、咽頭を清潔に保ちます。喫煙、飲酒など、咽喉を刺激するようなものは控えるようにします。冷気や乾燥した空気も咽頭の粘膜を刺激してしまいます。
 痛み、発熱に対しては、解熱鎮痛剤を用います。
 抗生剤は、広範囲の細菌に効く抗生物質を服用します。しかし最近の研究では、使用しても痛みなどの症状は改善されないという治療統計が多く、細菌感染が明らかな場合以外には、用いる意味は少なくなってきています。
 咽頭炎以外にも、急性鼻炎、扁桃炎を合併することが多いので、上気道全体の炎症を鎮める治療を行う必要があります。
咽頭特殊感染症の治療法
   咽頭特殊感染症では、それぞれの原因となっているウイルス、細菌に対する治療を行います。

咽頭炎かなと思ったら?
発熱があれば医療機関へ
  イメージ画像 我慢できる程度の痛みの場合、うがいなどを行い、様子を見ましょう。
 しかし、唾液が飲み込めないような痛み、発熱をともなう場合には、医師の診察が必要となります。扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)、急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)など、緊急処置が必要な病気との診断が必要となります。
 専門医は、耳鼻咽喉科になります。
咽頭特殊感染症は診断が難しい
   咽頭特殊感染症では、一般的な診察や検査では、通常の咽頭炎との診断が難しいことが少なくありません。
 咽頭の症状がなかなか改善されない場合は、特殊感染症の検査が必要となります。病原体保有者と接触した可能性がある場合には、それを医師に伝えておくことも大切です。
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