身近な植物図鑑：ヤブジラミ(2)

ヤブジラミ

[和名・種類]

ヤブジラミ

[学名]

Torilis japonica

[英名]

Upright hedge parsley

[名前の由来]

薮虱。ヤブに生え、果実が衣服につく様子をシラミにたとえたもの。

[分布]

北海道～九州、アジア、ヨーロッパ、アフリカ

[科名]

セリ科ヤブジラミ属

[花色]

白色

[花期]

５月・６月・７月

[特徴・解説]

　野原、道端に普通に生える越年草。
　茎は分枝し、高さ30cm～70cmになります。緑色で、茎全体に下向きの剛短毛が生えます。
　枝先に小型の複散花序を出し、白色花をつけます。小花柄は4個～10個です。花弁は5個で、花序の外側のものの方が大きくなります。総苞片は細長いです。
　葉は互生し、長さ5cm～10cmの2回～3回羽状複葉です。小葉は卵状披針形で、細かく切れ込み、両面とも粗い短毛が密生します。
　果実は長さ約3mmの卵状長楕円形です。カギ状に曲がった刺状の毛が密生し、衣類や動物に付着し散布されます。
　良く似た植物にオヤブジラミがあります。オヤブジラミは花弁の縁が紅紫色を帯び、果実はやや大型になります。

[レポート]

　ヤブジラミの花の写真です。
　ひとつひとつの花の形は、カスミソウの花に似ていますよね。カスミソウはナデシコ科の植物なので、仲間ではないんですよ。花序全体を見れば、まったく異なる形をしています。
　葉はニンジンに似ています。と言っても、ニンジンの葉は見たことあるかな？食べ終わったニンジンのヘタの部分を、皿の上に乗せておくと、勝手に生えてくるんだけど。ニンジンから葉が生えてきても、しばらくすると枯れちゃうんだけどね。
　小さな小さなヤブジラミの花は、白色をしています。なんとか頑張ってマクロモードで写真撮影してみたんだけど、あんまり綺麗に撮影できませんでした。小さすぎて、撮影するのが難しいですね。ピンク色やオレンジ色っぽい部分は、雄しべになります。
　良く似た植物のオヤブジラミは、花がピンク色や紫色っぽくなります。

[写真撮影]

2008年06月19日

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