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症状を観察して |
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口内炎では、粘膜の性状をよく観察し、症状のあらわれた原因、経過などを手がかりに、診断を行います。 |
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カタル性口内炎 |
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口の粘膜が、全体的に赤くなっている場合は、カタル性口内炎が考えられます。
細菌感染などが原因となります。 |
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慢性再発性アフタ |
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口の粘膜に数mmほどの大きさの、丸くて表面が白っぽく、周囲が赤くなった病変がみられることがあります。これは、アフタと呼ばれます。
アフタ性口内炎、ベーチェット病などで見られる症状のひとつです。 |
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潰瘍性口内炎 |
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粘膜が深く掘れたような症状は、潰瘍性口内炎(かいようせいこうないえん)が考えられます。
虫歯や義歯が原因の場合もありますが、結核、梅毒、ガンなどとの鑑別が必要なため、組織検査を行います。 |
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カンジダ口内炎 |
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点状の白色病変がみられる場合、真菌の一種であるカンジダによる口内炎が考えられます。 |
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単純ヘルペスウイルス |
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ウイルス感染による口内炎では、単純ヘルペスウイルスが原因の場合が多くみられます。唇、口の中の粘膜に小さい水ぶくれのような病変ができ、再発を繰り返すことが特徴です。
また、手足口病、麻疹でも、口の中に病変がみられ、診断の基準となることもあります。 |
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全身的な病気による口内炎 |
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天疱瘡(てんぽうそう)、類天疱瘡(るいてんぽうそう)、扁平苔癬(へんぺいたいせん)などの皮膚疾患が口の中にあらわれることもあります。
全身性エリテマトーデスなどの膠原病にともない、口の粘膜に病変があらわれることもあります。
このような場合、全身的に異常がないかどうかも、検査する必要があります。 |