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 呑気症・空気嚥下症
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呑気症・空気嚥下症の概要は?
おもな症状
  胃部膨満感
ゲップ
しゃっくり
症状が似ている病気
  胃炎
潰瘍
胃ガン
起こりやすい合併症
  曝状胃(ばくじょうい)
胃軸捻転症(いじくねんてんしょう)

呑気症・空気嚥下症ってどんな病気?
正式には空気嚥下症
  イメージ画像 正式な病名は、空気嚥下症(くうきえんげしょう)といいます。
 空気嚥下症という呼び方は長くて難しいため、 一般的には呑気症(どんきしょう)と呼ばれます。
 英語では、「Aerophagia」と表記されます。
原因は精神的なものから
   多くの場合、精神的な要因によって、唾液と共に空気を飲み込む量が増え、ゲップや腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)が現れるようになった状態です。
 飲み込んだ空気が腸管内に進み、結腸の肝湾曲部や脾湾曲部に異常に貯まると、その部分の重圧感、鈍痛を感じます。胃を圧迫して曝状胃、胃軸捻転症を引き起こしたり、食欲不振などさまざまな胃症状を生じます。
 やや女性に多い傾向があります。頻度はそれほど多くありませんが、治療が難しいこともあります。
噛みしめ呑気症候群
   呑気症に加えて、噛みしめ動作による緊張によって、首や肩にも影響が及ぶことがあります。肩凝り、側頭部痛、頭痛、顎の痛みなどの症状が現れます。
 こうした症例を、噛みしめ呑気症候群と呼びます。

呑気症・空気嚥下症の原因は?
精神的ストレスから
  イメージ画像 正常な人でも、食事の際には食べ物と一緒に多少の空気を飲み込むのは生理的なものです。急いで食事をした時、固形物だけを続けて摂取すると、飲み込む空気の量は多くなってしまいます。
 呑気症の場合、食べ物の摂取とは無関係に無意識に大量の空気を嚥下してしまいます。
 胃神経症、抑うつ状態、神経症ヒステリーなど精神的に不安定な状態の時、起こりやすくなります。精神的ストレスによって、患者さん自身が空気を飲み込むことを抑制できなくなります。
身体的なもの
   呼吸不全心不全などを起こした時、大量の空気を嚥下することがあるため、現れることもあります。
 消化管の閉塞が原因の場合もあります。
 はっきりした原因について、他の機能性疾患に比べて、明らかにされているとはいいにくいのが現状です。

呑気症・空気嚥下症の症状は?
頻繁に繰り返すゲップ
  イメージ画像 異常に多量の空気を頻繁に嚥下してしまうことによって、ゲップや腹部の膨満(ぼうまん)などの症状を起こします。消化管内にはガスが貯まっているため、放屁(ほうひ、オナラのこと)、腹鳴(ふくめい)、鼓腸(こちょう)などの症状がみられます。
 上腹部の不快度を紛らわすために、空気の嚥下を繰り返すことが多くなります。
 食道や胃に飲み込んだ空気を、頻繁にゲップとして吐き出す習慣があります。
 ゲップをしても、必ずしも腹部の膨満感が軽減するわけではありません。

腹鳴と鼓腸
腹鳴(ふくめい)
  イメージ画像 腹鳴は、胃、小腸、大腸などの消化管の中で、ガスと摂取した食物、飲水、消化液などの液体が、消化管の自発的運動である蠕動運動(ぜんどううんどう)によって混じり合う時に発生する音です。
 腹鳴は日常生活で自覚している通り、空腹時に良く鳴ります。次の食事を受け入れる準備をするためと考えられています。病的症状ではありませんが、腸炎で下痢を起こしている時は強く鳴り、腹膜炎や長期臥床などによる麻痺性の腸閉塞では弱くなります。腫瘍などによって物理的な原因による腸閉塞では、金属性の音になります。
鼓腸(こちょう)
   鼓腸は、消化管内に大量のガスが溜まり、お腹が張った状態です。消化管には飲み込んだ空気や腸内細菌の発酵によって生じた水素や炭酸ガスやメタンなどのガス、胃で重炭酸イオンや亜硝酸イオンが胃酸と反応して生じた炭酸ガス、一酸化窒素などが健康な状態でも存在します。
 これらのガスは、ゲップ・曖気、オナラ・放屁、血管内への吸収によって排出されます。腫瘍などによる機械的腸閉塞、精神的ストレス、糖尿病、長期臥床などによって消化管の蠕動が低下して、ガスの排出が低下すると鼓腸が生じます。機械的閉塞を治療するためには手術が必要になりますが、消化管の蠕動運動低下に対しては消化管運動賦活薬が有効です。

呑気症・空気嚥下症の診断は?
画像検査と問診
  イメージ画像 腹部エックス線検査、胃エックス線検査を行います。そして、内視鏡検査、腹部超音波検査、腹部CT検査を行い、器質的な疾患がないことを調べます。
 臨床症状だけではなく、症状の増悪・軽減因子についても注目して、診断を行います。
診断基準
   最近、診断基準が新しく改訂されました。
 呑気症の診断基準 
診断の6ヶ月以上前に症状が発現し、診断前3ヶ月間に対して基準を満たしていること。
以下のすべての項目に該当すること。
少なくとも1週間に数回、わずらわしい反復ゲップがあること。
客観的に観察、まはた測定される空気嚥下があること。

呑気症・空気嚥下症の治療法は?
理解・改善・ストレス緩和
  イメージ画像 現状では原因があきらかになっていないため、特定の治療法はありません。
 病気・症状の理解、空気を嚥下する習慣や食生活の改善、心理療法などによる不安や緊張の緩和が推奨されます。
食習慣の改善
   食事では、時間をかけてゆっくりと、良く噛んで食べるようにします。
 お酒などのアルコール類、炭酸飲料、甘い物、油の多いもの、香辛料の強い物は、避けるようにします。
薬物療法
   症状の軽い患者さんには、消泡薬、消化酵素薬、消化管機能改善薬などが使用されます。
 症状の重い患者さんには、抗うつ薬、抗不安薬(こうふあんやく)などの向精神薬が使用されます。
 呑気症の治療薬 
消泡薬 ジメチコン(ガスコン)
消化酵素薬 ストミラーゼ、ベリチーム、セブンイーPなど
消化管機能改善薬 メトクロプラミド(プリンペラン)、ドンペリドン(ナウゼリン)、クエン酸モサプリド(ガスモチン)、塩酸イトプリド(ガナトン)、マレイン酸トリメプチン(セレキノン)など
向精神薬 スルピリド(アビリット)、クロチアゼパム(リーゼ)、エチゾラム(デパス)、オキサゾラム(セレナール)、フルジアゼパム(エリスパン)、クエン酸タンドスピロン(ゼディール)など
マウスピース
   噛みしめ呑気症候群では、マウスピースの装着によって症状が改善する場合があります。
心臓疾患や肺疾患が原因の場合
   心臓や肺疾患による呑気症では、それぞれの原因疾患に対する治療を行います。

呑気症・空気嚥下症かなと思ったら?
まずは消化器専門医へ
  イメージ画像 呑気症と同様の症状は、胃炎、潰瘍、胃ガンなど食道や胃腸の病気でも起こることがあります。まずは、消化器専門医の診察を受けるようにしてください。多くの場合、患者さん自身には病識がないので、呑気症が疑われれても、まずは消化器専門医による検査を受け、胃炎や潰瘍のような器質的な疾患がないことを確認してください。
 食道や胃に器質的疾患がないことがわかれば、心配する必要はありません。
 気質的疾患がないことがわかっても、どうしても気になる場合は、心療内科、精神科を受診し、専門医による治療を受けると良いでしょう。
噛みしめ呑気症候群
   噛みしめ呑気症候群では、歯科医、口腔外科医を受診すると良いでしょう。
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