胸膜炎の原因を調べるため、胸水検査を行います。肋骨と肋骨の間から細い針を刺す胸腔穿刺(きょうくうせんし)を行い、胸水を採取します。採取した胸水は、細菌学的検査、病理学的検査、生化学的検査を行い、原因を調べます。
採取した胸水が血性の場合、結核や悪性腫瘍の可能性があります。
胸水の比重や蛋白濃度を調べ、いずれも比重1.018以上、蛋白3.0g/dl以上の高値であれば、滲出液(しんしゅつえき)と呼び、感染症、悪性腫瘍の可能性があります。低値であれば、漏出液(ろうしゅつえき)と呼び、低蛋白症、うっ血性心不全が原因となります。
胸水中の白血球分類を行い、好中球が増えていれば細菌感染が原因となります。リンパ球が増えていれば、結核、悪性腫瘍が原因と考えられます。
悪性腫瘍、結核の確定診断は、胸水から悪性細胞や結核菌の有無を調べます。また、胸水中のアデノシン・デアミナーゼ(ADA)の上昇は、結核を診断する有効な方法です。 |