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性格的な側面も大きいうつ病の要因
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現在までのところ、「これがうつ病の原因だ」という確かな決め手はまだありません。
確実にわかっているのは、うつ病に陥りやすい『きっかけ』の特徴と、うつ病になったとき脳内ではどんな変化が生じているのかというメカニズムだけです。
うつ病に陥りやすいきっかけには、多くの心理的・社会的要因があります。しかし、それだけではなく、少なからずうつ病患者さんの性格的なものも影響しています。
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うつ病になりやすい人その1
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何事にも『几帳面』、『仕事に手抜きができない』、『責任感が強い』、『誠実』な性格です。また、『対人的な配慮』や職場などでの『秩序を守ること』を優先する性格でもあります。
このような性格は、これまでの日本では『美徳』とされ、また『理想』や『エリート』の条件とされていた人間像でした。昨今の急激な社会環境や価値観の変化にともない、これまで自ら信じていた価値意識にまで変革を迫られる社会状況が、現在働き盛りの人たちでうつ病患者さんを急増させている要因の1つであることは、不幸な事実と思われます。
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うつ病になりやすい人その2
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【うつ病になりやすい人その2】のような性格の持ち主の中には、ときとして他人との対応や行動などに『無口』で『融通が利かない』、『ガンコ』で『一徹』な人たちがいます。いわば、「自分の感情を、うまく言葉で表現することができない状態(制約された状態)」にあって、「他人とのスムーズなコミュニケーションが苦手」なタイプです。このような性格の持ち主のことを、心身医学の専門家たちは『アレキシサイミア』(失感情言語化症)と呼んでいるそうです。
アレキシサイミアは以下のような心理的特徴を持つとされています。
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想像力が乏しく、心の葛藤を言葉にできない
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物事を細部にわたって事実のみを中心に(いつ、どこで、誰が、なぜ、なにをしたなど)機械的に説明する
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感情の言語表現が不得意で、楽しい人間関係が築けない
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『超真面目人間』ともいうべきアレキシサイミア・タイプの人たちは『心身症』になりやすいといわれていますが、『うつ病予備軍』になりやすいとも言われています。
また、うつ病だけでなく『薬物嗜癖(病的なクスリ好き)』、『アルコール依存症』、『科学万能信奉』など、ストレス社会に生きる私たちが陥りがちな『ワナ』にはまりやすい性格の持ち主でもあります。
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うつ病になりやすい人その3
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最後に、『A型行動パターン』と呼ばれるタイプです。血液型のA型とは無関係です。
A型行動パターンとは、もともと『虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)』の発病に関係の深い性格傾向を指す言葉でした。A型とはアクティブ(攻撃型)のことです。すなわち、「気性が激しく」、「競争心が強い」タイプで、「いつも時間に追われ」、「イライラ感が強く」、「物事を達成しようとする意欲が人一倍強い」人たちのことを指します。
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